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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第三話 田母神少佐!名前は気のせいだ!その十二

「馬鹿!死ね!」
「負けろ!」
「悪いことばかりするな!」
「ハコ乗りするな、不良!」
「奈良の鹿の角に刺されて死んじゃえ!」
「大仏さんに踏まれてろ!」
 実に奈良らしい言葉だった。
「せん○くんに祟られろ!」
「天理さんに行って因縁払え!」
「柿の葉寿司にあたって腹くだせ!」
「うるせえ糞ガキ共!」
 尚智は石を投げつけられながら子供達に言い返した。
「危ないだろうが!パワードスーツだから痛くないけれどな!」
「というか車に石投げるな!」
 尚武も運転しながら窓から顔を出して怒鳴る。
「事故ったらどうするんだよ!」
「奈良のガキ悪過ぎだろ!」
「ちょっとは人生の先輩を敬え!」
「御前等なんか敬うか!」
「悪い奴等は死ね!」
「田母神さんにやられる前に私達がやってやるわよ!」
「勝負しろ!」
「くそっ、俺達特撮ものの悪役の人かよ」
 尚智は思わず言った。
「何か石投げられた人いるらしいからな」
「ああ、子供に蹴られた人もいるよ」
 尚武が言う。
「次元伯爵の人が石でゾル大佐の人が蹴られたよ」
「そりゃまた凄いな」
「まあとにかくな」
「そういう人もか」
「いたけれどな」
 それでもだというのだ。
「俺達はな」
「ヒーローだからな」
「何でヒーローが石投げられんだよ」
「罵声も浴びてな」
 しかも子供達からだ。
「こんなヒーローいるかよ」
「おかしいだろ」
「幾ら何でもな」
「どういうことだよ」
「何がヒーローだ!」
 また子供達から罵声が来た、石も。
「お父さんとお母さんが言ってるぞ!」
「御前等みたいな悪い奴いないって!」
「学校の先生も言ってるぞ!」
「塾の先生も!」
「うちのお兄ちゃん僕に御前等みたいになるなって言ってるぞ!」
「うちのお姉ちゃんもよ!」
「卑怯なことばかりするな!」
「さっさと死になさいよ!」
 こんな調子だった、そして罵声と投石の中を進み。
 東大寺の前に到着するとだ、ここでもだった。
「死ね!」
「負けろ!」
「悪党!」
「外道!」
 いじめドラマのいじめ役そのままの扱いだった、そしてやはり石が飛んで来た。だがその罵声と投石を止めない観客達にだ。
 田母神がだ、強い声でこう言った。
「止めるのだ」
「えっ、田母神さん」
「今何て」
「彼等に石を投げてはならない」
 こう言うのだった。
「罵ってもいけない」
「ですがこいつ等」
「いつも卑怯なことばかりして」
「それで田母神さんの敵ですよ」
「小佐の」
「敵には礼節を以て接するべきだ」
 こう言うのだった。
「だからだ」
「ジャスティスカイザーにもですか」
「絶対に」
「そうだ、人の感情はどうにも出来ない」
 その人がどう思うことかまではだ、例え日帝衆でもどうこうは出来ないというのだ。 
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