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ルドガーinD×D

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第十九話:レッツトレーニング!!


ああ……あの上級悪魔達ホントにイライラしたな……

シトリー先輩の夢をはなから出来ないと決めつけて挙句の果てには笑うなんて……っ!!

イッセーと匙が文句言わなかったら俺が殴ってたかもしれない

はあ……俺もまだ子供だな……早く兄さんみたいな大人になりたい

まあ、一番重要なことは

俺達とシトリー先輩達との間でレーティングゲームが組まれたってことなんだけど

俺にとっては初陣だし相手にとっては笑われた夢の可能性を示すために絶対負けられない戦いだから緊張するな

「木場は禁手(バランス・ブレイカー)を長時間使える様に鍛えろ」

「はい」

今俺たちはアザゼルから一人一人修行内容を伝えられてるところだ

……途中朱乃さんと小猫ちゃんの時には何やら不穏な空気が漂ったけど

二人を信じるしかないよな

それで残りは俺とイッセーか……

「イッセー、お前には禁手(バランス・ブレイカー)に至ってもらう、そのために特別な講師をよんでるぜ」

「講師?」

アザゼルの言う講師とは誰なのかとイッセーが尋ねようとした瞬間、巨大な影が現れた

「おい、アザゼル、巨大なドラゴンが見えるのは気のせいだよな?」

「残念ながら気のせいじゃない、アイツが――タンニーンがお前の講師だ」

「はああああああああっ!!!??」

赤龍帝の講師にドラゴンを連れてくるなんてやるじゃないかアザゼル、いいセンスだ

「おい、こいつがドライグを宿してるのか?冗談だろ?」

「うるせー!!!」

「はは、イッセー頑張れよ」

「何言ってんだ?ルドガー、お前もだぜ」

「…………………Really?」

「マジだぜ、お前も禁手(バランス・ブレイカー)に至って貰うからな」

うそおおおおおっ!!?俺別にドラゴンでも何でもないんですけどおおおおっ!!!??

くそっ!!!アザゼルの奴嫌がらせかっ!!!??

ん?誰だ、俺の肩を叩いて来るのは?

「Welcome」

お前もか、イッセー……っ!!!



「ぬおおおおおっ!!!」

「そらそら、逃げてばかりじゃ修行にならないぞ?」

「「避けなきゃ死ぬわっ!!!」」

タンニーンのブレスを必死に回避しながらそう叫び返す俺とイッセー

そしてその間にもブレスが俺たちの真横に落ちて巨大なクレーターを作り上げる

「……イッセー、今閃いたことが在るんだが」

「……奇遇だなルドガー、俺もだ」

この状況から脱するには方法は一つ!!

「「囮になってくれ、イッセー/ルドガー!!」」

「「……………………」」

やはり同じ結論か……っ!!

「ルドガー、お前が囮になってる間に俺が限界まで倍加した一撃を叩きこむのが一番だと思わないか?」

「何を言っているんだ、俺なら倍加にかける時間があれば十回は攻撃できるぞ?やはりイッセーが囮になるべきだろう」

「おいおい、仮にも二天龍なんだぜ?お前の攻撃プラスお釣りが来るレベルだぜ?」

「いやいや、戦車の攻撃力を甘く見るなよ、それに俺の方が何倍も強いしな」

「「……………………」」

譲らないか……ならば太古より受け継がれしあの決闘で決めるしかないな

「行くぞ、イッセー!!!」

「ああ!!!」

「「じゃんけん―「さっさとせんかああああっ!!!!!」―ぎゃあああっ!!?」」

勢いよく放たれたタンニーンのブレスに吹き飛ばされる俺とイッセー

くっ!!よくも俺たちの神聖なる決闘を……っ!!!

許さん!!!

「イッセー、一時休戦だ、今はアイツを倒すのが先だ」

「ああ!!共闘ってやつだな!!!」

『最初からそうすればいいものを………』

ドライグが何か言っているが聞こえない

「イッセー、倍加はどれぐらい溜まってる?」

「半分ぐらいだ」

もう少し溜めた方がいいだろうな、それまでは俺がタンニーンを引き付けよう

「俺が先に行く!!お前は援護してくれ!!」

「おう!!!」

俺は一瞬だけ骸殻を足だけに発動させて飛び上がる

これは恐らくビズリーやヴィクトルが行っていたであろう戦い方を参考にした物だ

生身の状態で瞬間移動まがいの事や空中戦をするなんてそれしか考えられないからな

アイツらはタイムファクター化を防ぐためにこういった戦い方を生み出したのだろうが

俺の場合はタイムファクター化の心配はないのでただ単に体力の消費を防ぐためだ

特に俺とイッセーがやっている修行はサバイバルなので出来るだけ体力は温存しておきたいからな

「虎牙破斬!!!」

タンニーンを切り上げるが鱗が硬すぎてびくともしない

「舞斑雪!!朧鼬!!!鳴時雨!!!」

続けてやるが結果は同じだ

「その程度じゃ効かんぞ?そらっ!!!」

「…ぐっ!!?」

タンニーンの鞭のようにしならせた尻尾が襲い掛かってくるのを何とか双剣で防ぐ

が、単純な力の差もありそのまま大きく吹き飛ばされる

「ルドガー!!?」

「大丈夫だ!!!それよりも倍加はすんだか?」

「ばっちりだぜ!!!」

「よし!!俺がアイツの近くまで誘導する、後はそいつを叩きこめ!!!」

「おう!!行くぜ!!!」

双剣ではまるで効果がないのでハンマーに持ち替える、“物を飛ばす”にははこれが一番だからな

「そうやすやすと近づけると思うな!!!」

タンニーンはブレスを細かく出して俺たちが近づけないようにしてくる

しかし俺たちは避けずに敢えて真っ直ぐ突き進む

「バカが!!それでは当ててくれと言ってるようなものだぞ?」

当然タンニーンは一点に集中して攻撃してくる

……だがそれぐらいは予想の範囲だ

俺はハンマーをなるべくダメージの少なく済むタイプに代える、怪我してもらったら困るからな

「イッセー、行くぞ!!!」

「は?行くって――まさかっ!!?」

「飛んでけええええっ!!!!!」

俺はハンマーをフルスイングしてイッセーを高々と吹き飛ばす

これでイッセーは一気にタンニーンに近づけるはずだ!!

うん、我ながら良い作戦だ!!

「覚えてろよおおおおっ!!!!!ルドガーっ!!!!!」

『外道とはこういう奴のことを言うのだな………』

何を言う、これは高等戦術だ!!!

「ふざけた戦法を……まあ、近づかれても弾けばいいだけだ」

タンニーンが巨大な手を上げてイッセーを弾こうとしている

まずい!!!このままだとイッセーが蠅のように潰されてしまう!!!!!

「お前のせいだろっ!!!??」

なぜ俺の心が読めた!!?って今はそれどころじゃないな

「ゼロディバイド!!!」

「手が!?」

全身じゃ、でか過ぎて引き寄せられないだろうが片手だけなら案の定引き寄せられたな

「イッセー!!!ぶち込め!!!」

「えええい、やけくそじゃああああ!!!!!」

「くっ!!?」

イッセーは大きく左手を振りかぶりタンニーンに突っ込む

そして――

「まだ甘い!!!」

――避けられた

「「はああああああああっ!!!??」」

いや、そこは空気読んで当たれよ!!?

俺たちの共鳴秘奥義『イッセーボンバー』が台無しじゃないか!!!

「ぬおおおおおっ!!!??山にぶつかるううううっ!!!!??」

タンニーンに空しく避けられたイッセーはそのまま山にぶつかり――

「……………はぁ?」

―山を粉砕した―



瓦礫の山の中からイッセーを発掘し

しばしの間、休憩を取ることにした俺たちは先ほどの修行を振り返っていた

「いやー、『イッセーボンバー』凄い威力だったな、これからもガンガン使っていこう」

「俺が死ぬわ!!!??後、その俺にしか被害が出ないような名前やめろ!!!!!」

「うーん…じゃあ、シンプルに『自爆』なんかはどうだ?」

「もっと嫌だわ!!!??」

全く、わがままな奴だ

俺なんか『ルドガドガハンマー』とか『ピンキ・ピンカー・ピンキスト』とかだぞ?

いや、楽しかったからいいんだけど

特に『ピンキストオオオオッッ!!!』て叫ぶところはかなりはっちゃけてたと思う

良い思いでだな、うん

「おいおい、スゲーことになってんなこっちの修行は」

「「未婚総督か!!」」

「おい!!?何で修行の様子見に来ただけで悪口言われるんだよ!!!??」

「それは、なあ?」

「ああ、自分の行いを振り返るんだな、未婚総督アザゼル」

「たく、なんだよ、俺が全部悪いみたいじゃねえか、大体この修行のおかげで山を壊せるまでに成長出来たんだから感謝の一つぐらいして欲しいぜ、まったく」

いや、感謝は出来ない、それに感謝するならどちらかというとタンニーンの方だろ

「あんな技二度と使わねーからな」

なんだと!?今度のレーティングゲームで華々しく披露しようと思っていたのに!!?

「一体何があったんだよ………おっと、そういや連絡があるんだった」

「連絡?」

なんだ?やけに嫌な予感がするぞ……俺の幸薄センサーが過剰に反応している

「――小猫が倒れた」
 
 

 
後書き
ビズリーとヴィクトルの戦い方というのは作者の妄想です
二人ともフル骸殻に至ってるからタイムファクター化を防ぐために
そういうことをしていたんじゃなかなと思って書きました
間違ってたらすいませんm(__)m
それでは今回も読んで下さりありがとうございました(^_^) 
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