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究極変態スナイパーブリーフ13PART2

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第九章

「日常とは無縁の男だ」
「確かに日常の世界の人間ではないですね」
「彼は裏の世界の住人だ」
 裏にも色々とあるがだ。
「会う機会は非常に少ない」
「本当に二度と会わないことを願います」
「その通りだな、それではだ」
「はい、それではですね」
「今夜どうだね」
 ここでも若い男を誘う彼だった。
「丁渡十二月だ、ジングルベルを聴き歌いながらだ」
「何をするっていうんですか」
「ははは、決まっているだろ」
 年配の男は若い男を好色そうな笑顔で見ながらこう言った。
「愛し合おうじゃないか」
「僕結婚したんですけれど」
「俺が君を奥さんから寝取ろう」
 堂々とした宣言だった、実に。
「君自身をな」
「遠慮します」
 若い男はすぐに答えた。
「絶対に」
「おいおい、つれないな」
「ですからそういう趣味はないですから」
「そうなのか」
「はい、ですから」
 彼の誘いもというのだ。
「そういうことはハッテン場で他の人に言って下さい」
「そうか、では仕方ないな」
「というか本当に若い男がお好きなんですね」
「ああ、大好きだ」
「そんなにいいんですか?」
「ははは、それは一度味わってみればわかる」 
 年配の男は実に楽しそうに笑いながら語る。
「あのよさは一度知れば病み付きになる」
「ですから興味がないですから」
「興味が出たら何時でも声をかけてこい」
「絶対にないですから」 
 そういうことはというのだ、何はともあれブリーフ13は依頼を無事成功させた。そして何処かへとその格好のまま去るのだった。


究極変態スナイパーブリーフ13PART2   完


                           2014・8・31 
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