| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

MUVLUVにチート転生者あらわる!?

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二十八話

 
前書き
再投稿 

 
悠斗side



香月博士との会談を急遽切り上げた俺は、会議室を出てシーマ中佐が出口の前に止めた車に乗り込み、急いでビッグトレーに戻った。
ビッグトレーに着いた俺達はブリッジに駆け込んだ。

「すまない。遅くなった」

ブリッジ内に入ると、マスターアジア師匠が居られた。

「おお!悠斗か。遅かったでは、ないか」

「申し訳ありません。これでも急いで来たのですが。それより、状況は?」

師匠に謝るのもそこそこに、状況を知りたいのですぐに尋ねた。

「ワシに聞くより、中央モニターを見よ」

「こ、これは!!かなり大変な状況だな」

モニター画面に映し出される映像の数々。各所の防衛ラインがBETAにより、突破されているのが分かる。帝国軍も奮戦しているが、やはり米軍が撤退したことによる、兵力不足の影響は大きい様だ。まあ、反米感情が高まるのは構わないがな。逆に俺達メビウスの支持派が増えるからありがたいことだ。

「ホシノ少佐!状況報告を頼む」

指揮を取っているホシノ少佐の隣まで歩いて行く。

「不動准将。現状は最悪な状況です。東海地方から進行を再開したBETA群と、長野県付近で停滞していたBETA群が進行を再開。既に西関東を制圧しつつ、前進を続けています。「緊急入電!」 何事ですか!」

女性オペレーターから、緊急入電を伝える声が上がる。不測の事態が発生したようだ?」

「BETA群が帝都を目前に控えて、謎の転進を行いました!」

「なに?BETA群は、何処に行った!」

「伊豆半島を南下しています!」

女性オペレーターからの入電は、BETA群が転進をしたことを伝えた。つまり、正史道理に行けば此処でBETAの進行が一時的に停滞する事になる。そして、横浜ハイブ建設に繋がる訳だ。

「悠斗よ、どうする?」

「急ぎ救援に向かいましょう。今は少しでも戦力がある方が、帝国軍にはありがたいでしょう」

まあ、戦力を投入するにしても、我々の戦力は限られているからどうしょうもない。事実、今動かせる戦力は俺のバターン号ともう一隻しかない。他のビッグトレーは、東北地方の防衛に参加するし、避難民の炊き出しなんかに出ていて緊急出動(スクランブル)に反応出来ない艦があるからだ。

「ホシノ少佐。現状で動かせる戦力は、ビッグトレー二隻にMS二個大隊だけか?」

「はい。我々メビウスの部隊で、東北地方から割ける戦力はそれくらいが限度です。それに、大軍で動くと速度が落ちますから、少数精鋭で行くしかありません」

ホシノ少佐にも確認を取る。やはり広域に部隊を展開させたのが痛かったようだ。まさに、メビウスに兵無し状態だ。
そんな会話をしていると、オペレーター達が慌ただしくなった。

「うん?何事ですか?」

「伊豆半島に南下していた、BETA群の活躍が停滞しました!」

「何?どう言う事だ?」

「分かりません。しかし、BETA群の進行が停滞したのは、事実です」

やはり、正史道理になったか。ならは、近い内にBETA群の分隊が横浜を制圧するだろう。しかし、此処で黙って動かないのは、俺らしくない。白銀武と鏡純夏は助ける事が出来ないが、他の民間人は助けられる。ならば、一刻も早く民間人を助けに行かなければ、ならないな。

「ホシノ少佐。バターン号ともう一隻が全速力で進軍したら、横浜までどのくらいの時間がかかる?」

「そうですね。現在通常速度で移動していますが、その速度で移動して千葉県と東京都の県境付近ですので、全速力で進軍すれば、10分以内に着きます」

ホシノ少佐の意見を元に、量腕を組んで考える。部隊の進軍速度は、常識を無視するほどの早さで進軍している。普通の軍隊では、まず不可能な早さだ。寧ろ、仙台から横浜迄を僅かな時間で行けるなら、新幹線を遥かに凌駕しているぞ!
しかし、一刻も早く民間人救出に当たりたい。
やはり、グフ・カスタムで出撃した方が早く到着できる事に気がついた!

「ホシノ少佐。グフ・カスタムは出撃可能か?」

「なんだ悠斗よ、一人で先行するつもりか?」「ええ。民間人の避難誘導に当たろうと思いまして」

実際、マッハ10ぐらい余裕で出せる位改造しているから、そっちで行った方が早いと思ったんだ。

「残念ながら、不動准将の機体は出撃不可能です」

「なんだと?!どうしてだ?!」

「現在改造中の為ですよ。朝、香月博士に会いに行く前に、整備班の方々に改造を頼んでいたじゃないですか。書類も有りますよ」

「そうだった!やってしまった~」

額に手を当ててため息をする。朝改造を頼んでいた事を忘れていた。

「悠斗。やってしまったね」

「不動准将。忘れていたのですね」

シーマ中佐とイルマ中尉に「ドンマイ(です)」と、肩に手をおかれ優しく叩かれる。正直その優しさが痛いです。

「まあ、悠斗のミスは置いと「た、大変です!」次はなにがあったんだい!?」

シーマ中佐が話をしようとしたタイミングで、オペレーターが声をあげた。

「伊豆半島で進行を停止していた、BETA群が別れて2軍団になり、離れた分隊が再び帝都に向けて進行を開始しました!」

「「「なんだって!(じゃと)」」」

シーマ中佐、イルマ中尉、マスターアジア師匠が驚く。俺は声にこそ出さなかったが、内心かなり驚いている。ホシノ少佐は眉がピクリと動いただけだった。

「落ち着いてください。それで、帝国軍の対応は?」

「は、はい!現在2分隊のBETA群の内、帝都に向けて進行をしているBETA群に対して、帝国軍が応戦しています。しかし、BETAの進行を防ぐ事が出来ないもようです」

「そうですか、仕方ありませんね。MS部隊を発進させてください。帝国軍が防衛ラインの引き直しができるまで、時間稼ぎをするように」

「あいよ!シーマ海兵隊が、先陣を行かせてもらうよ!」

「よろしくお願いいたします」

シーマ中佐がブリッジを出ていった。

「クソ!俺は、見ているしかできんのか?」

拳を握り、パチンと両手を当てる。自分の機体が出撃出撃できないため、苛立ちを隠せないでいた。

「悠斗よ!何をボサッとしておる!出撃の支度をせんか!」

「し、師匠!出撃したいのは山々ですが、愛機のグフ・カスタムが出撃出来ない以上、俺は出撃できませんから」

「この馬鹿弟子が!」

「ぐは!」

マスターアジア師匠の、右フックが俺の頬に当たり、地面にぶっ飛ばされた。

「真の武道家たるもの、MSが無くとも、己が体で戦えるわ!そんなことすら忘れたか!」

師匠が拳を握り俺に渇を入れる。

(そうだった!そんな初歩すら忘れていたなんてな。やはり、師匠を越えるにはまだまだ修行が足りないな)

俺は立ち上がり師匠と視線を合わせる。本気の殺気を師匠にぶつける。師匠はフッと笑う。

「うむ。漸く目が覚めたようじゃな。ならば、行くぞ悠斗よ」

「はい師匠!行きましょう。ホシノ少佐、後は任せる」

「分かりました。指揮はお任せください」

「不動准将。御武運を」

ホシノ少佐とイルマ中尉が敬礼する。

「では、行ってくる」

二人に返礼をして、師匠と共にブリッジを出て上部甲板に出る。

「悠斗よ。準備はよいな?」

「はい師匠!何時でも行けます!」

「ならば行くぞ!」

「はい!!」

俺と師匠は空を飛び、一路横浜へと向かうのだった。




悠斗sideout



ホシノsid



不動准将が、マスターアジアさんと共に生身で、戦場に向かって行きました。私は、不動准将の代わりに部隊の指揮を取っています。

「MSの発進準備は済みましたか?」

部下のオペレーターに尋ねる。一刻も早く戦場に到達して、不動准将の援護をしなくてはなりません。

「はい。シーマ中佐率い海兵隊は準備完了しています。また、シン・マツナガ少佐、ジョニー・ライデン少佐の部隊も出撃できます」

「分かりました。機関出力最大。全速力で戦場に急行します。目標地点は横浜」

「了解しました!機関出力最大!全速力にて横浜に進行!」

操舵長が復唱して、舵を取り進路を変更する。

「副長大変です!!」

「何事ですか?」

戦場では、刻一刻と情勢が変わります。オペレーターが慌てて報告します。またもや、何かあった様です。

「二つに別れたBETA群の分隊が、横浜で進行を停止しました!どうやらハイブを建設するもようです!」

「・・・・・」

ブリッジの空気が氷ました。まさか、恐れていた事態が発生するとは。
皆がポカーンとしている中、私は直ぐ様脳をフル稼働させる。先ずは、この事態を不動准将にお伝えしなければ!

「イルマ中尉!」

「は、はい!」

行きなり私に呼ばれた事に驚いた様だ。

「不動准将に連絡してください。BETAが横浜にハイブを造るつもりだと」

「は、はい!わかりました!」

私の指示を受けて、イルマ中尉がインカムで不動准将に連絡をする。
今のやり取りを見て、ポカーンとしていたブリッジクルー達が元に戻り、自分達の職務に戻った。

「副長!後7程で、戦闘地域に到着します!」

「分かりました。本艦が戦闘地域に到着後、歩兵部隊を投入して民間人の救出に当ててください。MS部隊は、2分後に出撃させてください」

「了解(しました)」×多数

一路横浜に向かって進軍するのだった。




ホシノsideout



悠斗side



現在空を飛んでいます。もう少ししたら横浜に着きます。先程、帝都城(東京)を通り過ぎました。
そしたら、いきなりイルマ中尉から通信が入りました。なんでも、BETAが横浜にハイブを建設してるとのことです。正史道理になりました。イルマ中尉との通信を終えて、師匠に話しかけます。

「師匠。大変な事になりました」

「どうした悠斗よ?」

「はい。BETAが横浜にハイブを建設してるとのことです」

「なんじゃと!」

驚いた表情になる師匠。流石にハイブ建設迄は、予想外だった様だ。

「悠斗よ急ぐぞ!」

「いえ、師匠。もう着きました」

「む!そのようだな!」

ビルの屋上に降りて、街を見ると彼方此方で火の手が上がっている。戦っている戦術機が突撃砲を射っているのか、凄まじい音がする。パニックになりながらも、人々が逃げ出しているのが見える。帝国軍の歩兵部隊が避難誘導に当たっているが、パニックになった民間人が我先にと逃げているため、上手く誘導できていないのが見て分かる。

「悠斗よ行くぞ。よいな?」

「はい!師匠!」

「うむ。ならばついて来い!」

「はい!」

勢い良くビルから飛び降り、地面に着地する。丁度下に居た帝国軍の兵士達が、上から落ちてきた 俺と師匠を見て驚いている。目の前の兵士の階級を見ると曹長の階級が服に付いていた。恐らく部隊長だろう。

「曹長。君が小隊長か?」

「え?は、はい。自分が小隊長ですが、貴方は誰ですか?」

目を丸くした曹長が、質問してくる。周りの部下たちも呆気に取られているようだ。

「メビウス所属、不動悠斗准将だ」

「ふ、不動准将!!け、敬礼!!」

慌てて曹長達が敬礼してくる。

「敬礼は必要ない。それより、状況はどうなっている?」

「は、はい!!現在BETAが進行してきたことで、街は大混乱に陥っています。各所でBETAに対して戦闘を行っておりますが、一向に好転する気配がありません。我々歩兵部隊は、民間人の救出作戦に来ていますがBETAがすぐそこ迄迫って来ているせいで、逃げ遅れた民間人を救出出来ない状況です」

「他に近隣で、救助活動に従事している部隊はあるか?」

俺の質問に曹長は、首を横に振った。つまり、他の部隊とは連絡が取れない様だ。

「待ってください!三キロ先に、まだ部隊が居ます!」

若い兵士が声を上げ、此方に近付いてくる。

「鈴木二等兵!何処の部隊が居ると言うのだ?」

「歩兵第136小隊の連中がまだ、戦闘しています!今ほど、通信が入りました!民間人がまだ沢山いるので、援軍が欲しいとのことです!」

鈴木二等兵の背中を見ると、通信機を背負っていた。成る程、確かに通信兵が言うなら間違いない。

「クソ!白陵基地のHQとは、連絡が取れないと言うのに」

地面に落ちていた、空き缶を蹴る曹長。カランカランと空き缶が転がって行った。

「師匠聞きましたか?」

「うむ。聞いたぞ」

「ならば、助けに行きましょう!」

「うむ。行くぞ悠斗よ!」

「曹長。我々が援軍に向かうと、伝えておいてくれ!」

「え?何を言って「じゃあ行ってくる」ちょっと、待ってください?!」

俺と師匠は、風の如く土埃を上げながら、駆け出して援軍に向かった。その際、後ろで曹長が何か叫んでいたが特に気にしなかった。




悠斗sideout



帝国軍兵士side



ダンダンダンダンダンダンダンダ

自分が持っている、アサルトライフル(突撃銃)から、大量の銃弾が発射される。兵士級のBETAから大量の血が吹き出し絶命する。

「軍曹!これ以上は持ちません!撤退の判断を!」

「馬鹿野郎!まだ、民間人が残って居るんだぞ!俺達帝国軍人が退けるか!」

既にあちこちからBETAが出てきている。正直此処を防衛するより、後退して戦力を建て直したいが、民間人がまだ残っているため後退出来ずにいた。

「ギャアァァァァァァ!」

叫び声が聞こえた。聞こえた方を見ると兵士級のBETAが民間人を食っていた。

「クソ!射て、射て!」

部下達が一斉に銃を射つ。銃弾が兵士級をミンチに変える。先程、食われていた民間人は、体が半分食われて血まみれになりながら死んでいた。

「クソ!民間人の避難はまだ終わらねえのか!!」

中年の部下が悪態をつく。正直俺も悪態をつきたいが、隊長である以上規律を守らなければいけない立場なので出来ないがな。

「隊長。そろそろヤバイですよ。逃げる民間人の為に防衛陣地を築くのは良かったんですが、そろそろ弾薬が持ちません」

「後どのくらい有る?」

「突撃銃の弾薬が一人二個分と、機関銃の弾薬が一個。手榴弾が一人三個だけです」

部下から伝えられる情報に頭を痛める。我々が逃げる最中に必要な弾薬のデッドラインまできていた。つまり、これ以上此処を防衛することは、不可能に近いのだ。だが、今だ民間人が逃げる為に此処を通っている。我々が退けば、此処を通って逃げている民間人の命が更に危険になる。しかし、部下の命も大事だ。せめて、援軍さえ来てくれればよいのだか。

「隊長。どうやら、お客さんのお出ましですよ!」

顔を上げて、前方を見ると、兵士級は勿論闘士(ウォリアー)級の団体が此方に向かって来る。

「クソ!佐藤!民間人に走って逃げるように伝えろ!」

「はい!分かりました!」

部下の一人が、後ろを通って逃げている民間人に、走って逃げるように指示する。

「皆構えな!お客さん達に銃弾をプレゼントしな!」

「了解(です)」×多数


全員が銃を構えて、射てる準備を完了したその時だった。

「「石破、天、驚、拳ェェェェン!!」」

何やら、聞こえたと思ったら光の塊が飛んできて、BETAに当たったかと思ったら、BETAが消滅していた。

「大丈夫か?」

何時の間にか、武道家らしき男と軍服を着た男が居た。




帝国軍兵士sideout



悠斗side



師匠と共に逃げてくる民間人と、反対側に向かって進む。空中を走っているが、誰も気に止めなない。ひたすら逃げるだけで精一杯の様だ。

「クッ!酷い有り様ですね」

「そうじゃの。悲惨な状態じゃな」

泣き叫ぶ子供。我が子を抱いて逃げる母親。我先にと人を倒して逃げる男。彼方此方に人に踏まれて死んだ死体や、崩れたビルの壁に押し潰された人の血の跡。所処で火の手が上がっている。まさに、戦場と言った所だ。

「悠斗よ、居たぞ!彼処だ!」

師匠の指を指した方を見ると、大量のBETAが此方に向かって来ていた。その前方に銃を構えた人達が居た。
彼等が先程、鈴木二等兵が言っていた部隊だろ。 しかし、彼等だけではあれだけのBETAを殺すことはできないだろう。

「悠斗よ構えよ!石破天驚拳を放つぞ!!」

「はい!分かりました師匠!」

丁度彼等が守っている陣地の真ん中に静かに降りる。誰も気づいていない様だ。俺と師匠は構えた。

「「流派!東方不敗派、最終奥義!!」」

「「石破、天、驚、拳ェェェェン!!」」

拳の形をした気弾がBETAを飲み込み殺す。
気弾が通った後にはBETAの死体すら残らなかった。

「大丈夫か?」

近くにいた軍人に声をかける。男は酷く驚いた表情をしたが、直ぐに元の固い表情に戻った。

「今のはあんた達が?」

「そうだ、軍曹」

「あんたらは一体何者なんだ?BETAを光が飲み込んだかと思ったら、いつの間にか消えてるし。一体何をしたんだ?」

軍曹が聞いて来る。周りの兵士達も睨みながら俺と師匠を見る。正直睨らまれるだけウザイので、さっさと名前と所属部隊を名乗ったら、全員の態度が一変したよ。全員敬礼するし、軍曹は顔を真っ青にして若干震えていたし。まあ、処分なしって言ったらホッとしてたよ。
部隊を撤退させる様に指示を出して帝国軍兵士達を逃がす。先程のBETAの大群が来たことから、今まで防衛していた場所より先に民間人は居ないと判断した。最初は拒否を示したが、到着したメビウスのHQに連絡をさせて確認を取ったら、案の定人間の反応がなかったので、渋々後退していきました。
俺と師匠は、現在殿をしているよ。

「でりゃゃゃ!!」

拳を握り右ストレートを兵士級の頭にぶちこむ。兵士級の頭が、パーンと弾けて、血と肉片が辺りに飛び散る。

「ハアァァァ!」

師匠が手拭いを使い、マスタークロスを放つ。
戦車級の体が真っ二つになり、斬れた断面がら血が吹き出す。

「師匠!無事でですか?」

「うむ。ワシは問題ない。しかし、BETAの数わ減らんな」

「そうですね。そろそろ引き際だと思います」

左腕を振り抜いて、真空刃を発生させる。真空刃は真っ直ぐ飛んで行き、BETAの集団を真っ二つにす。体を真っ二つにされたBETAが、血を吹き出しながら、絶命する。しかし、直ぐに新しいBETA達がやって来る。

「悠斗よ構えよ!奥義を放った後、脱出するぞ!」

「わかりました!」

俺と師匠は横に並び構える。

「「行くぞ!流派!東方不敗流!奥義!石、破、天、驚、拳ェェェェン!!」」

拳の形をした光の塊が、BETAに当たり大爆発を起こす。

「今だ!引くぞ悠斗よ!」

「はい!師匠!」

煙が晴れる前に、俺と師匠は戦場を離脱した。
俺達が脱出に成功した後、日本政府は大変だった。衛星偵察により、世界で22番目のハイブが建設されたことが、確認された。帝国軍は多摩川を挟んで24時間体制で間引き作戦を展開する事になったのだ。
また、香月博士がH22横浜ハイブの攻略を提案して、帝国政府と一致するなど、世界は激動の様相を見せるのであった。因みに、俺と師匠の生身でBETAとの戦闘映像が、近くで戦闘していた帝国軍の戦術機に残っていたため、帝国政府からハマーン国連事務総長に渡り、世界中に発信されてしまい、世界各国で大きな影響を及ぼすことになるとは、思っても見なかった。




悠斗sideout
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧