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『自分:第1章』

作者:零那
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『アポ取り大会』

普段の成果が無ければ、イベントとして強制ノルマを与えられる。
強制的に電話かけまくらなあかんって事。


社長が仕切る。
アポ取れたら挙手して知らせる。
ホワイトボードに書く。

此処の水槽には餌を貰ってないピラニアが何匹も居る。
ノルマ達成出来ん人はその水槽に腕突っ込まれる。


松山来て数日後、零那は2こ上の愛媛の友達を呼んだ。
一緒に社員として働いてる。
寮も勿論、同じ。
臣(オミ)君。
臣君はアパレルより歩合制に興味持ってた。
売って売って売りまくって稼ぎまくるって息巻いてた。


高松で、補佐が何回か連れてきてたチンピラのシンさん。
その人も何故か急に来てた。
もろ浮きまくり。
ある意味、社長より目立ってた。
アポ取りまくってた。


自分は、呼べるような友達、身内すら居らん。
それに、もう会社に期待してない。
商品の勉強やかさしてくれへん。

とにかくサイトで見つけるしかなかった。

臣君に貯金は無く、昼御飯は毎日奢ってた。
貯金も底ついてきた。
此の展示販売で、新作高級ミンクの毛皮コートを売るしかなかった。

 
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