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ロックマンX~朱の戦士~

作者:setuna
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第五十九話 Repliforth Base

 
前書き
ゼロウィルス、零空間。
様々な問題が発生している中、追い撃ちをかけるようにイレギュラー発生。
 

 
現在、ハンターベースでは、エックス、ゼロ、ルインが4つエリアの内、どちらに向かうか話しあっていた。
しかし…。

ゼロ「エックス、ペガシオンは俺に任せてくれないか?」

ゼロの発言に全員が驚いた。

ルイン「どうして?ペガシオンは空を飛べるんだよ?それならファルコンアーマーを持つエックスの方が…」

ルインが正論を言う。
事実、ゼロはダブルジャンプを駆使することで擬似的に空を飛べるが、あくまで擬似的なものであり、完全な飛行能力を持つペガシオン相手には遠く及ばない。
どちらかと言えば、ファルコンアーマーを手にし、空戦能力を得たエックスの方がペガシオンと渡り合えるだろう。
もし、アーマーチェンジシステムが健在なら自分も向かうが……。

ゼロ「いや、あいつは俺が対峙しなければならないんだ。すまないが、お前達は他を頼む。」

そう言うとアディオンに跨がるゼロ。
ふと、アイリスと目が合う。

アイリス「ゼロ…」

ゼロ「……」

アイリス「お願い…彼を、救ってあげて…」

ゼロ「分かっている…」

アディオンを全速力で動かし、レプリエアフォースに向かうゼロ。
仕方なくエックスはネクロバット、ルインはローズレッドの元に向かう。








































ゼロはレプリエアフォースに到着するや否や、多数のレプリフォース兵に行く手を阻まれる事になった。
と言っても彼らは基地を防衛しようとしてゼロと戦っている訳では無い。
シグマウィルスの影響で湧き上がる破壊衝動のままにゼロを標的として襲ってきているに過ぎないのだ。

ゼロ「チッ!!ここまでウィルスが感染しちまってるとはな。無事なのか?ペガシオンは…」

忌々しげに吐き捨てるゼロ。
次々に現れるノットベレー達、レプリフォース軍は明らかに正気を失っていた。
1体1体は大したことはないが、このままではじり貧だ。
拳にエネルギーを収束させるとそれを地面に叩き込んだ。

ゼロ「…滅閃光!!」

ホタルニクスのDNAデータを解析して得た必殺技・滅閃光。
それはレプリフォース大戦で得た落鳳波と同系統の技。
しかしエネルギー消費が激しい落鳳波と比べて滅閃光は威力、貫通力が桁違いであり、エネルギー消費量も落鳳波を大きく下回るという高性能な技だ。
放射状に放たれるエネルギー弾により、付近のレプリフォース軍を殲滅するゼロ。
急いでペガシオンのいる場所に向かう。





































ゼロがペガシオンとの対峙に拘った理由はカーネルとのことだ。
それこそ空中戦等に長けたペガシオンを相手取るなら、ファルコンアーマーを得たエックスの方が有利であると言うルインの正論を退けてまでだ。
聞けばペガシオンは今は亡きジェネラルやカーネルを軍人としてこの上無く尊敬していたと言う。
その彼らの死の原因となったイレギュラーハンターを決して快く想っているはずがない。

ゼロ「(カーネルは俺が殺したようなものだしな…)」

あの時、ディザイアに対し、何かしら行動に移していたらカーネルは死なずに済んだかもしれない。
今でも彼の死は自分の中に残っている。
ゼロはバスターショットを構えると、セットされている時限爆弾を撃ち抜いた。
このタイプの時限爆弾はタイムリミットを過ぎないと本来の威力を発揮しない。

ゼロ「(何故こんな大量の時限爆弾を…まさか、自害する気なのかペガシオンは!!?)」

急いでペガシオンの元に向かうゼロ。
タイムリミットを過ぎないうちに時限爆弾を破壊しながら、突き進む。

『ゼロ…』

ゼロ「っ!!」

ハッと目を見開くゼロ。
今では聞き慣れた声が聞こえる。
声に導かれるように足を動かすゼロ。
しばらくすると見慣れたカプセルがあった。
ゼロ「Dr.ライト。またあなたですか、すまないが後にして頂きたい。」

ライト『時限爆弾に関しては君が先程破壊したので最後じゃ…すまぬな。何としてもエックスに渡して欲しいものがあるのじゃ』

そう言ってライト博士は深々と頭を下げる。

ゼロ「ファルコンアーマーは完成させたはずです。まさか、ドップラー博士の時のアーマーのようにファルコンアーマーの強化チップが?」

ライト『そうではない。ファルコンアーマーとは別のアーマーじゃ。ファルコンアーマーは機動性にこそ優れてはいるが、その分パワー面では他のアーマーに比べて大きく劣ると言う弱点もあってな。今後現れるであろう強大な敵と戦うには些か心許ないのじゃ』

ゼロ「そのための新たなアーマーを?」

ライト『うむ』

ライト博士は彼に託すパーツに関して説明を開始する。

ライト『今から君に託すアーマーは名を“ガイアアーマー”と言う。先ほど述べたファルコンアーマーの弱点をカバーすべく、かつてルインが使用していたFXアーマーを元にパワーと防御性能に重点を置いたアーマーじゃ。そのうちのボディパーツをここでは授けよう。特殊合金の装甲とかつてのサードアーマーのディフェンスシールドを発展強化させた。一定時間相手の攻撃を更に半減させる防御フィールドを展開する能力を持ち、従来のアーマーとは一線を隔した防御力を発揮するが、その真の目的は敵の攻撃を防ぐ以上にガイアアーマーの出力から、エックス自身の身を守る事にある。エックスにはガイアアーマーのパーツを装備する時には、必ずこのボディパーツを着用するよう念を押して説明しておいて貰いたい』

ゼロ「分かりました。エックスにパーツファイルを渡しておきましょう」

ライト『ところでゼロ』

ゼロ「?」

ライト『君はこの戦いが終わった後、平和になった世界でどうしたいのかな?何か…君がしたいことは?』

ゼロ「あなたまでそれを聞くのですか?」

ライト『?』

苦笑しながら言うゼロの言葉にライト博士は疑問符を浮かべる。

ゼロ「エックスも似たようなことを言っていました。そうですね…本当の平和を手に入れたらしばらくのんびり暮らしてみるのも悪くない。出来ることならエックスが地上にヘブンを創る手伝いをしたいと思っています」

ライト『ヘブン?』

ゼロ「そう…“誰にもそう自然と呼ばれるような…人もレプリロイドも幸せに暮らせる楽園のような場所。そんなヘブンを目指してみたい”…あいつはそう言っていました」

ライト『エックスが…』

親友の夢を聞いたライト博士の表情が綻んだ。

ゼロ「俺もあいつの“夢”を手助けをしたい。そう思っています」

ライト『ありがとう…わしも信じているよ。君達がこの地上にヘブンを築く日が来ることを…』

パーツファイルを受け取り、ゼロはこの場を後にする。



































ゼロはリフトに乗り込む。
乗り込んだリフトはゆっくりとした速度で上がっていく。

ゼロ「遅い…」

苛立ちを感じながらもゼロは上を見上げると紫色のウィルス・シグマウィルスが実体化し、ゼロに迫る。

「ゼロ…お前の身体を清めてやろう……」

ゼロ「訳の分からんことを…消えろ!!」

バスターショットを実体化しているシグマウィルスに向けるとバスターを撃つ。
ウィルスバスターの効力でシグマウィルスは消滅した。
しかし安堵したのも束の間。
無数のシグマウィルスがゼロに襲い掛かる。
ゼロはバスターショットで迎撃するが、如何せん数が多過ぎる。
そしてとうとうシグマウィルスがゼロの体内に侵入した。

ゼロ「ぐわあああああ……っ!!!!」

身体の中心を刔られるような激痛と気が遠くなるような痺れが絶え間無く身体を蝕んでいく。
他のシグマウィルスも次々とゼロの体内に侵入していく。
シグマウィルスを浴びてからどれだけの時間が過ぎたのか…。
倒れていたゼロが起き上がり、Zセイバーを抜くと、チェーンロッドを発現させる。
身体に紫色のオーラを身に纏い、鼓動が高まったと同時に力が満ち溢れ、例えようもない恍惚感がゼロを支配していく。
今まで感じたことがない高揚感と万能感。
今ならどんなイレギュラーでも叩き潰せる自身がある。
そんな気分になった。
苦しかった身体が、鉛のように重かった身体が嘘のように軽い。


































「な、何だこれは…?」

ハンターベースでダイナモの右腕から採取したワクチンプログラムを作成していたライフセーバーはゼロの出力が変化していることに目を見開いていた。
しかもウィルスを浴びたことでパワーアップしていることに。



































ゼロ「イレギュラー…俺の敵……全て処分してやる……」

チェーンロッドを勢いよく振るい、前方のノットベレー、メカニロイドを破壊する。
チェーンロッドは中~遠距離の敵に対して絶大な威力を発揮する。
Zセイバーよりも多くの敵を倒せるために多対一の戦いにおいてこれ程便利な武器はないだろう。

ゼロ「真滅閃光…」

虚ろな瞳で、滅閃光を強化した真滅閃光を繰り出すゼロ。

ゼロ「真月輪…」

更にバスターショットを構え、放った地走りの光輪がイレギュラーを破壊していく。

ゼロ「幻夢零…」

セイバーを振るい、放たれた衝撃波が炸裂した。



































幻夢零を放って数分後、ゼロはようやく正気に戻った。
辺りを見回すと、周囲にイレギュラーの残骸の山が出来上がっていた。

ゼロ「(これを…俺が……?)」

信じたくない、受け入れたくない現実が目の前にある。
何か異常があれば納得出来ただろう。
しかし今のはまるで自然に…正常のまま狂ってしまった気がして、ゼロは自身の潜在能力に恐怖した。

ゼロ「…っ、早くペガシオンに会わなくては……」

ひたすら足を進めるゼロ。
しばらくすると、レプリフォースの戦艦の甲板に降り立った。
そして…そこにはペガシオンの姿。

ゼロ「ペガシオン…」

ゼロの声に反応するかのようにゼロを見遣るペガシオン。
しかし…。

ペガシオン「グッ…ギギッ…グギギギギ…」

ゼロ「ペガシオン…ウィルスに侵されたのか…お前まで…」

ペガシオン「オ前…誰ダ…?」

ゼロ「すまん、アイリス…あいつを救うには、戦うしかなさそうだ」

ペガシオン「ジェネラル様ト…カーネルノ仇…オ前ヲ殺シテヤル!!」

ゼロ「ダブルチャージショット!!」

バスターショットを向けるとダブルチャージショットを放つ。
しかしペガシオンは飛翔することで、ダブルチャージショットをかわした。
ペガシオンはイーグリードとフクロウル同様、三次元戦闘を得意とする。
そしてシグマウィルスにより戦闘能力は飛躍的に高まっているはずだ。
凄まじい機動力でゼロに突進を仕掛けるペガシオン。
あまりの速度に対応出来なかったゼロはまともに受け、吹き飛ばされる。

ゼロ「(速い!!)」

ペガシオン「疾風!!」

ペガシオンの分身が迫る。
ゼロはレプリフォース大戦で得た技を繰り出す。

ゼロ「夢幻!!」

赤い分身と蒼い分身がぶつかり合い、相殺される。

ゼロ「滅閃光!!」

広範囲に向けて炸裂する滅閃光。
流石のペガシオンも対応仕切れず直撃を受けた。

ペガシオン「グオオオオオ!!」

咆哮しながらゼロに突進するペガシオン。

ゼロ「三日月斬!!」

跳躍することで突進を回避すると同時に三日月斬で攻撃する。
しかしシグマウィルスにより、痛覚が無くなっているのか、ペガシオンは怯む様子を見せない。

ペガシオン「ウィングスパイラル…」

凄まじい竜巻がゼロを襲う。
ゼロは咄嗟にダブルジャンプを使うことで回避する。
しかし、ペガシオンはゼロに強烈なアッパーカットを喰らわせる。

ゼロ「がはっ!!」

ペガシオン「カーネルトジェネラル様ノ仇メ!!」

ゼロ「ぐっ!!」

ペガシオンの凄まじい連撃を受けるゼロ。
激しくゼロの全身を貫くペガシオンの拳。
もはや避ける事も受ける事も敵わず、ただ打ち据えられるよりゼロには術が無かった。
床に倒れ伏し、全く動かなくなったゼロを見るとペガシオンは、もはや彼に興味を失ったようにその場から去ろうとする。

ゼロ「逃がすか…!!チェーンロッド!!」

Zセイバーの柄から凄まじい勢いでチェーンが伸び、ペガシオンの翼を貫いた。

ペガシオン「グッ!!?」

体勢を崩すペガシオンの腕にチェーンを巻き付ける。

ゼロ「はあああああっ!!」

ゼロはチェーンを引っ張り、勢いよくペガシオンを甲板の床に叩きつける。
凄まじい勢いで床に叩き付けられたペガシオンは全身に裂傷が入り、全身から火花が出ていた。

ゼロ「…ハンターベース。聞こえるか?」

アイリス『ゼロ?』

ゼロ「ハンターベースに転送を頼む…ペガシオンも一緒にな」

ハンターベースに行けば、ライフセーバーが新たに作成したワクチンプログラムがある。
もしかしたらペガシオンを救えるかもしれない。
ここまでイレギュラー化が進行していては無理かもしれないが…。

アイリス『え?ペガシオン長官も?』

ゼロ「ああ、座標は…」

ゼロがふと、ペガシオンの方に視線を遣ると、ペガシオンが起き上がっていた。

ペガシオン「アイリス…」

ゼロ「!!?」

ペガシオン「アイリス…アイリス、アイリスアイリスアイリスアイリスアイリスアイリスアイリスアイリスアイリスアイリスアイリスアイリス……」

狂ったようにアイリスの名を呟くペガシオンに流石のゼロも恐怖を感じた。

アイリス『ゼロ?どうしたの?』

ゼロ「すまん、アイリス。ペガシオンを連れていけそうにない…」

通信を切ると再びペガシオンと対峙するゼロ。

ペガシオン「ゼロ…アイリスノ心ヲ奪ッタ…許サナイ!!」

ゼロに憤怒の表情のまま凄まじい勢いで迫るペガシオン。
そのスピードはゼロでも追いきれない。

ゼロ「なっ!?」

ペガシオン「消エローーーッ!!!!」

ペガシオンが繰り出す無数の拳の弾幕を受け、吹き飛ぶゼロ。
シグマウィルスがペガシオンの嫉妬の感情により活性化したのかイレギュラー化前とは比べること自体が馬鹿らしいと感じる威力だ。

ゼロ「がは…っ、シグマウィルスの影響か…?さっきとはまるで動きが…っ」

ペガシオン「何故ダ!!?」

ゼロ「がっ!!」

ゼロが起きあがる前に追撃を仕掛け、上空に打ち上げる。

ペガシオン「カーネルヲ!!ジェネラル様ヲ死ナセタオ前ナンカニアイリスガアアアア!!!!」

ゼロ「………ペガシオン…」

イレギュラー化してもカーネルとジェネラルを尊敬し、アイリスへの想いが消えていないことからすると、一体ペガシオンはどれだけの憎しみを抱えながら自分達と接してきたのだろうか?

ゼロ「くっ!!」

ダブルジャンプによる擬似的な飛行で何とか甲板に着地したが、ペガシオンの怒涛の攻撃は続く。

ペガシオン「死ネ!!死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネエエエエッ!!!!」

狂気に取り憑かれたような表情で叫びながらゼロに拳と蹴りを叩き込んでいく。
ペガシオンの高い飛行能力と格闘能力の前に為す術なく、抵抗らしい抵抗も出来ずに宙を舞う。
そして疾風をまともに喰らい、仰向けに倒れた。

ゼロ「ぐっ……」

身体に走る激痛により、立つことすら出来ないゼロ。
ここまでかと諦めかけた時であった。
無数のシグマウィルスが醜悪な笑みを浮かべながらゼロに取り憑いていく。

ゼロ「ぐっ…がああ…」

あの時と同じように全身を激痛が襲うが、間もなくして凄まじい勢いでダメージが回復し、損傷箇所を修復していく。

ゼロ「(ま、まずい…このままウィルスを受け続けたら…また…)」

あの時のように暴走してしまう。
しかし体力が全快したにも関わらず身体が動かない。
まるで餓えた餓鬼のようにシグマウィルスを取り込んでいく。

“ゼロ…”

ゼロ「(この声は…)」

夢で何度も聞いた声。
いつもなら激しい頭痛に襲われるのだが、今回は…。

“わしの最高傑作…”

ゼロ「(何だ…?身体が熱い…しかし苦しくない…それどころか心地いい…)」

“お前こそ最強のロボットじゃ!!”

ゼロ「(力が溢れて…)」

シグマウィルスによりどんどんパワーが増していき、真紅のアーマーが漆黒へと変わっていく。
それだけならかつてライト博士によって引き出された潜在能力がシグマウィルスにより解放されたと解釈出来るが、変化はそれだけでは終わらず、ゼロのアーマーが変化していく。
まるでエックスが強化アーマーにより姿を変えるように。

“爺、こいつが新しいロボットか?”

“そうじゃ、構想自体はお前より先だったんじゃが、技術的な問題があってな、ゼロを造る過程で生まれた新技術を使ってお前が造られた”

“フン!!髪の長い女みたいな奴だな。こんな奴が最強のロボットだと?笑わせるな”

“はっはっは!!確かにゼロの見た目は見ようによっては女々しく映るかもしれんがのう。しかし、完璧かつ最強の存在として誕生するゼロだからこそ、性能だけでなく容姿も完璧な物とするのじゃよ。わしの最高傑作なら尚更じゃ”

“寝言をほざくな爺!!最強はロックマンでもなけりゃあこいつでもない!!このフォルテ様だ!!”

シグマウィルスにより、僅かに脳裏を過ぎった声。
ゼロはフォルテのデータと新たに生まれた100年前当時の新技術を投入した戦闘型ロボットである。
ゼロの兄と言えるフォルテはサポートロボットのゴスペルを変形させ、エックスのように強化アーマーとして纏うことが出来た。
だからゼロのこの変化もある意味当然かもしれない。
ゴスペルとフォルテが合体したスーパーフォルテを彷彿とさせる悪魔を思わせる姿。

“絶対”の名を冠する究極の破壊神・アブソリュートゼロ。

バスターショット、Zセイバー、トリプルロッドは強化形態時は不要と判断されたのか消失している。

ゼロ「………」

ペガシオン「ソ、ソノ姿ハ…一体…!!?」

悪魔を思わせる容貌となったゼロにペガシオンは驚愕する。

ゼロ「…さあな、よくは分からんが今は丁度良い。時間が少ない今は使える物は何だって使う。」

翼があるということは空戦も出来るようになっているのだろう。
しかし気のせいか、この姿はどこか懐かしい気がした。
もしかしたら脳裏を過ぎった人物達と関係があるのかもしれない。
Zセイバー等の武装は無くなっているが、それが痛手とは思えない。
恐らく高い機動力を得るために不要な武装を一時的に消したのだろうとゼロは解釈する。

ゼロ「ペガシオン、これで互角だ。いや、実力は今の俺の方が上だから俺が有利かもな」

ペガシオン「ホザケ!!」

ペガシオンが凄まじいスピードの右ストレートを繰り出す。

ゼロ「なる程、翼だけではなくパワーも強化されているようだな」

左手でペガシオンの拳を受け止めるゼロ。

ゼロ「ペガシオン、許してくれとは言わない。どんなに罵倒しても呪ってくれても構わない。俺はアイリスを…カーネルの代わりに守ると誓ったんだよ!!!!」

ゼロの左手から凄まじい冷気が放出され、ペガシオンの右腕を凍結させていく。

ペガシオン「グッ!!」

ゼロ「今、楽にしてやるぞペガシオン。正常だった頃のお前なら今のお前を見ていられないはずだからな」

ペガシオン「認メン!!…オ前ノ存在ヲ決シテ認メハシナイッッ!!!!」

ゼロ「終わりにしようぜペガシオン。」

鋭い爪が生えた拳を握り締め、全身に力を漲らせるゼロ。

ペガシオン「砕ケ散レ!!ウィングスパイラル!!」

ペガシオンが竜巻をゼロに向けて繰り出すが、かつて100年前の最強レベルのロボットであり、高い機動力を誇ったスーパーフォルテの性能を手にした今のゼロには掠りもしない。

ペガシオン「!!?」

あまりのスピードにペガシオンは反応すら出来ずに目を見開いた。

ゼロ「さらばだペガシオン。永久に眠れ!!カラミティアーツ!!!!」

アブソリュートゼロ時に扱える最大の必殺技。
左フック、右フック、波動撃、昇竜拳、兜割、旋風脚といった連続攻撃。
一撃一撃がとてつもなく重く、一撃の威力がエックスのレプリカやオリジナルのフォースアーマーのプラズマチャージショットやルインのチャージセイバーどころか、ノヴァストライク等のギガアタックに匹敵するのではと思わせる程だ。
凄まじい猛撃を受けたペガシオンは文字通り粉微塵になってしまった。

ゼロ「…すまん、ペガシオン。あの世でいくらでも俺を呪え……」

ペガシオンが死んだために、戦闘体勢を解くと、アブソリュートゼロの状態が解除され、通常状態に。
こうして、僅かに生き残ったレプリエアフォースもシグマウィルスにより、イレギュラー化し、事実上レプリフォースは壊滅に等しい状態になった。




















~Xシリーズの風物詩~

時系列はコマンドミッション。

初期

エックス「今回のラスボスもシグマなんだろうなあ…」

ルイン「だよねえ…」

ゼロ「まあ今更変えるのも可笑しいからな」

シャドウ「?」

ENDING

ラスボスを撃破し、迎えを待つエックス達。

ルナ「やっと片付いたぜ。」

アクセル「苦労したよね」

ゼロ「(マッシモ達は何処に消えた…?)」

ルイン「エックス、どうしたの?凄く不満そうな顔して?」

エックス「…で…シグマは?」

ルイン「ラスボス降板だね…」

ゼロ「安心しろ、シグマが1人いたら30人いるはずだ。きっとこの世界のどこかで繁殖しているに違いない」

ルナ「だから何の警告だあ!!?ゴキブリ扱いかよ!!」

X6かX5辺りでシグマはもういらんから新ラスボス出せと思っていた作者の少年時代。
しかしコマンドミッションとX8でシグマがラスボス降板したと知って、いなくなって初めてシグマの大切さに気づいたよ。 
 

 
後書き
ペガシオン撃破。

特殊武器・必殺技入手

ゼロ必殺技

疾風

性能は原作通り。

エックス特殊武器

ウィングスパイラル

性能は原作通り。

ルイン特殊武器。

ウィングスパイラル

エックスとは違い、バスターから直接竜巻を前方に放つ。

ルイン必殺技。

無し。

ガイアアーマー

ボディパーツの変更点。

ガイアアーマーのボディパーツはダメージを半減し、ギガアタックのエネルギーに変換する能力しかないが、オリジナルでサードアーマーのディフェンスシールドを強化した物が装備されている。
ゲームで言えば無敵時間を延長するダブルバリアです。
 
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