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無限の赤龍帝

作者:メア
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箱庭で修行2







 さて、観光に数日費やした後、最強のキメラっ子春日部燿との修行だ。修行場所は母さんのゲーム盤なので好き勝手に出来る。

「じゃあ、先ずは戦ってみようか」

燿はそういうと、黒い鱗の付いていたり、龍の口のような装飾が施されたガントレットと龍の尻尾のような装飾がついたグリーブを装着する。更にペガサスと同じようなレッグアーマーまで付いている。ただし、色は黒だが。いや、そんな事よりも、燿の装備は俺の物と似ている。

「……おー……」

オーフィスはうんうんと満足気に頷いている。皆はむしろ、燿の全身から発せられる莫大なエネルギーにかなり困惑している。それもそのはずで、燿の出しているエネルギー量は魔王に近い。箱庭の世界では神霊や星霊クラスだ。

「遠慮はいらないよ」

「試してみるか……」

俺はオーフィスの籠手とドライグの籠手を呼び出して増幅を開始する。

「……行く」

「ええ」

白音とリタが燿に突撃して行く。

「……援護する……」

「頑張るのじゃ!!」

ユーリと九重も魔法で援護しだす。膨大な数の魔弾と扇子からソニックブームが放たれるが、それを燿は片手をなんでもないかの様にふるって消滅させる。

「ゲイ・ボルク!!」

流石にリタの全力で放たれたゲイ・ボルグは音速で燿の心臓へと向かう。燿は当然の如く回避していくが、ゲイ・ボルグはその特性を生かして追撃していく。

「これはちょっと不味いかな? ならっ!」

それに対して、燿は止まって待ち構え、飛来したゲイ・ボルグの刃を膨大なエネルギーを内包するガントレットを目前で打ち合わせて止めてしまう。その膨大なエネルギーによってゲイ・ボルグは粉砕されてしまった。

「私の神器がっ!!」

「ごっ、ごめんね……まだ上手く扱えないみたい」

取りあえず、俺は増幅した分を白音に渡して、俺自身も殴りにかかる。

「おらっ!!」

「おっと、甘いよ」

「うぉっ!!」

力をいなされて、逆に地面に叩きつけられた。その上、燿のかかと落としが容赦無く音速で叩きつけられる。

「ぐはっ!?」

頑丈な悪魔の肉体でかつ、母さんの血を引いていなければ即死のような攻撃だ。原作のイッセーだったら、禁手化しなければ死亡し、禁手で何とか生きているような攻撃だ。

「……エクスカリバー」

燿の背後に回っていた白音は容赦無く放つ。

「うわっ、流石にそれは不味いよ……」

俺が譲渡した力をフルに使った白音の拳に流石の燿も逃げようとするが、俺は燿の足に抱きついて離さない。

「へっ、変態っ!! あっ、しまったっ!!」

白音の拳から放たれる金色の奔流に、俺のセクハラまがいな足止めで動けなくなった燿は両手を引いて、勢いよく両手を突き出した。

「ドラゴンブレスっ!!」

両方のガントレットの龍の口から出ている拳より放たれる漆黒の奔流は金色の奔流と衝突して、お互いに消滅し合う。そして、最終的には突撃しながら白音の拳と燿の拳は衝突する。その間に俺は次の準備を行う。

「我、目覚めるは
 白夜と夜叉の理を持ちし無限の龍神なり
 神を嗤い、魔を憂う
 我、黒き龍の無限と成りて
 汝を永久の絶望へと導こう」

ドライグの禁手化ではどうしようもないので、オーフィスのにする。黒いエピオンの様な姿だが、その両手には赤竜帝の籠手がしっかりと両手に存在する。

「うわっ!?」

俺は尻尾を下から突き上げる。燿は急いで体勢を崩しつつも、グリーブの裏からエネルギーを放出して推進力にして無理矢理に逃げる。

「この変態っ」

あのままいけば、燿の大切な所を貫けたのにな。

『……時間は一分……』

『全力ではそれぐらいが限界だ』

「倒してやるっ」

「上等!!」

ポイントアーマーを装備した様な機動力重視の燿と全身鎧の俺の戦いはお互いにとんでもないエネルギー量の攻撃をし合うが、増幅ができる分だけ俺が有利だ。だが、燿はそれを戦闘経験と多種多様なギフトの数々で埋めてくる。口から炎を吐き出したり、ガントレットの先を爪にして切り裂きにかかったりと本当に強い。まずこちらの攻撃が命中しない。

「この出力にも慣れてきた」

「どんだけ適応力が高いんだよ!!」

音速を超えた戦いをしている間にアーシアが皆を回復してくれる。そうなると援護攻撃が飛んでくる。しかし、それらも直ぐに弾いて反撃を放つので、俺はどうにかそれを防ぐ。ビームソードと爪が幾度も交差して戦いになっているが、時間が経って禁手化が解除されてしまうと瞬殺された。これがまだペガサスのギフトなら勝てたんだろうけどな。

「うん、強いね」

「いや、手加減しろよ……」

「嫌だよ。負けるの嫌いだし。それに変態にはお仕置きが必要」

「くっ……」

ボコボコにされた俺達は地面に倒れている。周りはソニックブームで破壊されて悲惨な事になっている。アーシア達を気を付けて戦っていたから大丈夫だったが、マジでオーフィスは規格外過ぎる。

「それにしても、流石は無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)オーフィスのギフトだ。凄いね」

「えっへん」

胸を張るオーフィス。いつの間にかギフトを与えていたようだ。

「ちなみに春日部さんはどれくらいその力を使えるんだ? 無茶して20分くらいかな。それ以上だと身体が持たない。安全を考えると10分が良い所」

「10倍かよ……」

「「「ごめんなさい」」」

負けた事で俺に他の子達が謝ってくるが、気にしないように言いながら頭を撫でてやる。

「えっと、それじゃあ……今日から私とオーフィスでしっかりと白夜叉特製、スペシャルメニューで鍛えてあげるね?」

「「「「びくっ!?」」」」

俺達は身体が震えだした。母さんはマジでこの辺を容赦しない。普段は身内に甘甘だが、訓練などはスパルタになる。

「うわぁっ、これをやるの? 引いちゃうけど……悪魔なら大丈夫だよね……」

それから俺達の絶望は始まった。まず、重力が4倍にされてオーフィスや燿に追い掛け回される。その間に食料を取ったりしないといけない。なにより、日に日に重力が増加していく。もちろん、体力の無いユーリやレイヴェル、アーシアや九重達は俺と白音、リタで食料を確保したりと、世話をしないといけない。もちろん、容赦無く四六時中襲撃を仕掛けてくる二人と母さんもたまに居るので、毎日が生存競争だ。やられると俺はボコボコにされるし、女の子達は精神的に痛みを疑似体験させられたり、母さんにエロい事をされる。そんな生活が一ヶ月続いて、本格的な修行に入る。講師として七大妖王の第三席、蛟魔王(こうまおう)や覆海大聖の名で呼ばれる蛟劉(こうりゅう)さんが招待されて、本格的な武術を俺と白音、リタに教えてくれる。更にアーシャとジャックを燿が呼んでくれて、ユーリをはじめ、九重達魔法関連の子達の修行をつけてくれる。ちなみに俺は蛟劉(こうりゅう)さん以外にも母さんや燿と激しい修行をしている。ちなみにこのゲーム盤は時間をかなり加速しているみたいで、2、3年はみっちり修行させられるらしい。というか、母さん曰く……

「ロリっ子状態のわしと同じくらいは少なくとも強くならねばださん」

との事なので、俺に対する修行はハードモードを通り越してルナティックモードだ。だが、成長限界無しと成長速度のチートの御蔭で急激に強くなっていく。それはセックスした皆も変わらず、凄い速度で強くなっている。










 
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