甘蜜柑さんのつぶやき

 
つぶやき
甘蜜柑
 
第二十章の感想への返信
皆様から頂いた感想の中で返信できるものに返信いたします。

・休戦について
作中で書いたとおり、休戦の申し込みはラインハルトの罠ではありません。ラインハルトは本気で休戦を望んでいました。ラインハルトは辺境奪回に成功しています。あえて苦手な後退戦をやって同盟軍を殲滅するというのは、ラインハルト的ではありません。原作では目的に忠実で深追いをしないことが名将の条件と言われてますよね。ラインハルトは名将の中の名将です。

・追撃について
追撃を受けたラインハルトには何の策もありませんでした。敗走は擬態ではありません。本当に敗北寸前でした。

・ラインハルト配下の異常な戦意について
いずれ作中で説明します。これまでと同様に原作にのっとった説明になります。

・ロボスの技量について
作中では同盟軍の将官は選りすぐられた俊英揃いということになってます。その頂点にいるロボスは怪物です。同条件で戦えば、ラインハルトと五分と設定してます。ラインハルトは自分が有利な条件じゃないと戦わない人ですけどね。対等に近い条件で戦った今の歴史のアムリッツァはとても不本意だったのではないでしょうか。

・ラインハルト配下の異常な戦意について
いずれ作中にて説明します。

・ラインハルトの逆転劇について
生涯で最も輝いている瞬間のナポレオン・ボナパルトやアレクサンドロス大王を敵サイドから見たら、九十四話のラインハルトみたいな感じだと思います。単なる用兵の達人、単なる戦場の勇者を越えた神秘的な何かです。

・エリヤの大食いについて
物語の序盤に「飯をたくさん食う奴はいい軍人になれる」とクリスチアンに言われました。軍人としての資質を表しています。

・ロボスが追撃を命じた理由
いずれ作中にて描写します

・ラインハルトの能力について
原作とほぼ同等。つまり、本物の天才です。本物の天才は素人目でも穴が見える策、未来知識があれば看破できる策なんか使いません。
原作が俯瞰的な立場で描いているのに対し、本作は直接対峙した凡人の立場で描いています。ですから、ラインハルトがより強大な存在のように感じられる。要するに視点の違いです。
たとえば、物資引き上げに関しては、「物資をすべて引き上げたのに、反乱を起こされなかった。同盟軍を追い払ったら、あっさり辺境の支配を回復できた」という結果から、住民感情を満足させつつ物資を引き上げる手段をとったと推測しました。ネットの一部では「ラインハルトは焦土作戦で辺境住民の人望を失った」とする解釈があるようですが、私はそれを採りません。ラインハルトと辺境の関係は、いずれ作中で描くことになろうかと思います。

・大軍の用兵について
ラインハルトは天才ですが、配下の司令官はラインハルトではありません。兵力が多くなればなるほど、ラインハルトの用兵から天才性が失われてシステマティックになっていくのは原作で描写されたとおりです。補給の充実、戦意の維持、計画通りの部隊移動といった要素が重要になります。ロボスは戦意の維持に失敗したということになりますね。

・司令官と勤勉について
「有能な怠け者は司令官に、有能な働き者は参謀にせよ。無能な怠け者は、連絡将校か下級兵士にすべし。無能な働き者は、すぐに銃殺刑に処せ」という出所不明の格言があります。人気のある格言ですが、本作ではこの格言と異なる統率を理想的な統率として描写しております。

有能な怠け者が司令官に向くのは、部下に仕事を任せることができるから。そして余計なことをしないからだそうです。
しかし、部下に仕事を任せるならしっかり監督しなければなりません。必要に応じて指導も加える必要があるでしょう。任せると監督はセットです。任せるだけで監督しなければ、部署はあっという間に退廃します。部下を使う人は勤勉でなければなりません。
軍隊は大組織なので、勤勉な司令官でなければきっちり監督しきれません。監督業務にまともに取り組んだらどれほどの手間がかかるか、部下を使ったことがある人ならお分かりいただけるかと思います。
組織において余計なことと必要なことを見極められるのは、業務に通暁して全体をしっかり把握できる人だけです。これも勤勉でなければなしえません。
加えて司令官の統率には率先垂範、積極果敢が求められます。
誰よりも勤勉でブルドーザーのような馬力があるのが理想的な司令官でしょう。
「有能な怠け者は司令官に」というのは正しくないと私は考えます。

本作中のドーソンは「部下に仕事を任せて監督するぐらいなら、自分でやった方が簡単」という考えの人です。一見働き者に見えますが、監督業務の苦しさを避けて安易に流れています。プレイヤーとしては勤勉でも、管理者としては怠慢です。 
甘蜜柑
 
お詫び
多忙のため、こんなバタバタした時間の更新になってしまいました。第二十章の感想への返信は帰宅次第行います。 
甘蜜柑
 
更新しました
第九十四話「死闘が終わり、伝説が始まる」。アムリッツァ会戦最終章。ついにラインハルトとロボスの死闘は決着の時を迎えます。今回のエリヤはエリヤらしい活躍を見せます。第二十章最終話です。 
甘蜜柑
 
更新しました
第九十三話「最後の一手」更新しました。ラインハルトとロボス元帥の頂上決戦はついに大きな転換点を迎えます。巨人同士の戦いの中、エリヤの指揮官としての成長も。 
甘蜜柑
 
更新しました
第九十二話「頂上接戦の行方」更新しました。アムリッツァ星系の三惑星を巡るラインハルトとロボス元帥の死闘、そして最前線に立つエリヤの苦闘。戦局は予断を許しません。 
甘蜜柑
 
更新しました
第九十一話「老巨星、未だ輝きを失わず」更新しました。ついに始まるアムリッツァ会戦。若き天才ラインハルトと老いた英雄ロボスの決戦の行方。そして、エリヤと第三六戦隊の戦いは? 
甘蜜柑
 
更新しました
第九十話「一息ついてため息ついて」更新しました。アムリッツァ星系に到着した第一二艦隊の運命は?親しい人達の安否は?第二十章が始まります。 
甘蜜柑
 
第十九章の感想に関する返信
感想欄に返信します

・同盟の権力者や軍幹部について
彼らは無能ではありません。作中で評されている通り、はっきりと有能かつ賢明です。ミクロで合理的な行動がマクロで不合理になってしまう合成の誤謬の結果として、あんなことになっています。ロボスも政治的な最適解を求め続けた結果、ああなってしまったのではないでしょうか。

・同盟政治について
衆愚政治ではありません。複雑な社会において、あらゆる集団が自分の視野の範囲で合理的に行動すれば、総体としては不合理な結果が生じます。賢明故に失敗が起きます。

・本作の視点について
エリヤの一人称ですので、エリヤが実際に見た人物以外は伝聞によります。帝国軍の要人なども同様です。

・本作のスタンスについて
ラインハルトもヤン・ウェンリーも作中世界においては、常識を持っているという解釈で描いています。二人とも天才で変人ですが、組織人としてはきわめてまっとうです。内心はどうあれ、表面上では礼節を保てる程度の社会性もあります(現実社会では、この程度の社会性も持たない組織人も少なくありません。しかも、さほど有能でもないのに排斥もされずに順調に昇進します)。軍事や政治は常識を積み重ねる世界ですので、その天才であるラインハルトやヤンは当然常識人なのです。常識人でなければ、用兵の常識に囚われた凡将の思考を理解して逆手に取ることもできません。

・アンドリュー・フォークについて
政治家と秘書の関係として捉えるとわかりやすいかもしれません。秘書にとっては、政治家の浮沈がそのまま自分の浮沈です。面倒見が良い政治家は口の固い秘書を大勢抱えています。

・ドワイト・グリーンヒルについて
軍服を着た政治家の典型として描いています。たぶん悪意はありません。

・帝国軍の艦隊運用について
ビッテンフェルトは攻撃のタイミングを図るのが得意な提督のはずなのに接近戦に持ち込むタイミングを誤っています。ミッターマイヤーがアル・サレムを追撃した時には、速度を出しすぎて敵艦隊と艦列が入り乱れてしまうというミスを犯しました。リップシュタット戦役と比べると、帝国軍の提督の用兵は随分と雑なように感じます。その原因を本作では提督の経験不足、将兵の練度不足に求めました。 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十九話「連戦の果てに」更新しました。ついに敵と遭遇したエリヤ達。味方との合流に最後の望みをかけて、同盟軍を狩り立てる敵と地上で救いを求める味方がひしめく辺境宙域を突き進んでいきます。第十九章最終話です。 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十八話「指揮官の義務」更新しました。第二分艦隊と合流し、第一二艦隊本隊と合流すべく帝国辺境を進軍するエリヤ達。ついに来るべきものがやって来ます。 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十七話「撤退数百光年」更新しました。無断撤退を決定した第一二艦隊。惑星シュテンダールからの撤収を進めるエリヤ。迫り来る帝国軍。緊迫の一話です。 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十六話「背負いすぎた者達」更新しました。親友との対峙、そして垣間見る総司令部の闇。第十九章が始まります。 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十五話「戦いはまだ終わっていない」更新しました。同盟の権力者が打ってきた思わぬ手、そしてエリヤ、第一二艦隊の将官達の選択は。第一八章最終話です。 
甘蜜柑
 
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第八十四話「戦いを止めるための戦い」更新しました。同盟軍が死地に追い込まれたことを悟ったエリヤは、トリューニヒトに助けを求めます。さまざまな人物との関係が交錯していく話です。 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十三話「軍人が理想と理由を失う時」更新しました。帝国辺境を完全制圧して、帝国内地に迫った同盟軍。そこで現実に突き当たった時、エリヤは一つの決断を下します。 
甘蜜柑
 
感想欄への返信について
活動報告で答えられる事項について答えていこうと思います

・アルマについて
他人から見たエリヤみたいな性格だと思ってください
努力家で生真面目で思い込みが激しい
そんな感じです

・解放区民主化支援機構について
合理主義なき理想も理想なき合理主義も同様に不合理だと私は考えています
解放区民主化支援機構のプランを歓迎した人達がピエロでは無いようなフォローをいずれやります 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十二話「過剰宣伝問題」更新しました。惑星マリーエンフェルトに解放軍として降り立ったエリヤを待ち受けていた現実とは。うんざりするような、あるいは滑稽な話です。 
甘蜜柑
 
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第八十一話「貴族の戦場、俺の戦場」更新しました。エリヤが初めて出会う門閥貴族。そして、帝国領進入。 
甘蜜柑
 
更新しました
第八十話「解放区民主化支援計画」更新しました。ついに始まった帝国領侵攻作戦「イオン・ファゼカスの帰還」。第三六戦隊を率いてイゼルローン入りしたエリヤは、驚くべきものを目にすることになります。第一八章の始まりです。 
甘蜜柑
 
更新しました
第七十九話「父親の願い」更新しました。ダーシャの実家に挨拶に行くエリヤ。そこで聞かされた話とは。アスターテの敗戦の意外な影響です。第十七章最終話。 

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