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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
第7章:過去から未来への歴史
第13話:父は強し
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はリュカさん楽ぅ! だって先に気付いてくれるから。

「どうした? 何か話があるのだろう、言うが良い」
「え、えっと……は、はい……実は……」
可愛そうにクリフトさん……最高に言いにくい状況の中、先を急かされ困り果ててる。

そんな面白状況を楽しんでいたら、突然リュカさんが前へ出て、
「あーもう、まどろっこしいなぁ! ズバッと言えよ、『娘を孕ませちゃった』って言えば良いんだよ! 簡単な事だろ」
って、言っちゃったー!!

クリフトさんの最大の見せ場を奪っただけじゃなく、とても言いにくい事を言い切り場の雰囲気を凍り付かせちゃったー!!
クリフトさんもアリーナ姫も……シン君でさえもリュカさんに視線を向けて引き攣ってる。
周囲を見ると家臣の方々が凄い形相で睨んでるぜ!

「ほぅ……私の大切な娘をクリフトは汚したと言うのだな?」
皆(リュカさんを除く)が驚愕してる中、王様(パパさん)は冷たい声で状況を確認する。
怖ー……何か怖ーよ! 激怒して錯乱される方が対応しやすいよ。

「あ、その、これには……あの、訳があるんですよ王様!」
「そうよお父様、私達は愛し合ってるの! だから……」
クリフトさんは事態の急変に戸惑い2.3歩後退り言い訳ぶっこいてる。
そんな彼を抱き締め(元の位置に戻し)ながら、アリーナ姫は強気な態度で納得を得ようとする。

「『愛し合ってる』だと? お前等の様な未熟な子供に“愛”を語る事が出来るのか? 旅立ち特殊な環境に身を置いた同年齢の男女が、勢いに任せて度を超えてしまっただけだろう。でなければ、懐妊させるなど有り得ぬ事だ! まして家臣が主君に手を出すなど……」

それ分かる。俺も特殊な状況でなければ、どっちの女にも手を出さなかったと思うから。
そう考えると俺は被害者なのか? 誰かに確認したいけど、マリー・リューノの耳に入ったら怖いから、絶対口に出してはいけないだろう。

「そんな事はありません! 私は幼い頃からアリーナ様に恋心を寄せてました……王様の仰る通り私もアリーナ様もまだ未熟です。しかし、この気持ちに偽りはなく……たとえこの国から出て行く事になっても、アリーナ様と共に幸せな家庭を築き上げる所存です!」

「そうよお父様。私達の仲を裂こうとするのなら、私は彼と共にこの国を出ます! 王族である事や王位継承権なんて、私達には不必要なモノ。何故なら私達には“愛”と言う掛け替えのないモノと、新たなる命を手に入れたのですから……」

腹を括ったクリフトさんの宣言を聞き、色っぽくなったアリーナ姫が自分の腹を愛おしそうに擦りながら、父親の冷たい言葉を払いのける。
なお……場を引っかき回したリュカさんは、優しく微笑みながら状況を観察している。
あいつ、この状況を作った責任を取らない気だな。

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