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IS学園潜入任務〜リア充観察記録〜
超ダークホース 前編
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ちり受けてるんだからこれぐらいの仕返しは御愛嬌と言うものだ。



「ははははは!! いやぁ〜、良い仕事したなぁ…!!」



 何だかんだ言って、エムの容姿は織斑千冬と同じなのでレベルが高い。故に、亡国機業の野郎達に少なからず人気があったりする。本人は知らないだろうが…。
 ついでに言うと、逆にオフ時のエムの駄目っぷりを知っている者も少ない。どいつもこいつも、エムが完全無欠のクールビューティだと思い込んでいやがる。



「だからこそ、この画像は売れる」



 いや、ぶっちゃけ俺もアイツがこんなポーズとるとは思わなかったけどさ…所謂ギャップって奴が激しすぎて需要あると思うんだよな。セイスとエムには悪いが、これは二人の悪戯兵器ではなく俺の商売道具に使わせて貰おう…





---ピピピピピピピピ!!




「ん?」


 捕った狸…もとい、捕らぬ狸の皮算用を始めようとしたその時、時計のアラームが鳴った。どうやら、セイスからのもう一つの頼みごとをする時間が来たようだ。 
 パソコンのモニターから『マドマギ』を消し、学園中に仕掛けた盗聴器とカメラを操作するために先程とは比較にならないスピードでキーボードを叩く。



「さ〜て…歩く怪奇現象さんはっと…!!」


 セイスから頼まれた事、それは『布仏本音』…通称『のほほんさん』の観察である。何だかんだ言ってあの日の移動方法がセイスは気になっていたらしく、その後も何度かのほほんさんの事を定期的に調べているらしい。だが何度調べても納得いくような結果は出てこなかったようだ。流石に誰かと居るときにあのような怪奇現象(瞬間移動?)は発生しないようで、当時のことを確かめることが中々出来ずにいた。そこで、彼女が一人になる時を集中的に狙うことにしたのである。そして今日、のほほんさんが一人になる時間を狙って彼女の部屋に設置しといた盗聴器をリアルタイムでチェックするという暴挙(時間の無駄遣い)にでることにしたというわけだ。


 
「女部屋にカメラは無いから、音声のみか…本当に妙なこだわりを……」



 しかもこの女部屋の盗聴器ですら、一夏の奴が近くに行かない限りスイッチを切りっ放しときたもんだ。何度かシャルロットとラウラの部屋にカメラを仕掛けようとしたら半殺しにされたし。

 

「……ちょっと待て…アイツ、一夏の部屋はカメラ付で監視してたんだよな? てことは…」



---帰ってきたらじっくりお話しようじゃないか…主に、一夏が一人部屋になる前の時のことを……


 少しだけ胸に黒いものを漂わせながら、俺はのほほんさんの部屋の盗聴器のスイッチを入れた。しかし、部屋に一人で居る相手に盗聴器って意味あるのか?…
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