001 転性するのはちょっと……
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と云う意味でしょうか?」
「あ〜、違う違う。確かにそういうパターンも無きにしも非ずじゃが、大抵のパターンは神様に%]生させてもらう事の方が多いの。今回のパターンは後者のケースになるの」
「はぁ……」
「妾達、神と呼ばれる存在が不注意等で人間を死なせてしまい、そのお詫びにいくつかの特典を与えて転生してもらう。……それが神様転生≠フ大まかな概要じゃ」
「えっと……じゃあ、俺が死んだのも──」
ミネルヴァは少年の台詞を遮り、「但し!」と言いながら続ける。
「何事にも異例はあってのぅ、お主のケースが良い例じゃ。……胸に手を当て、死んだ瞬間を思い出してみるが良い」
「えっと、確か……アイツ≠落ちて来た鉄骨から庇って──あっ……
死の際の事を思い出したのか、ゾクリ、と少年の身体に怖気が走り少年の額に一筋の雫が流れ、その雫は重力に引かれやがて地面に落ち、白と灰の地面に染みを作る。
「……どうやら思い出したようじゃな」
「……ええ」
「鉄骨があそこで落下するのは少々予想外での──これも言い訳じゃな。妾の不注意の結果、お主を含めた数人が死んでしまったのじゃ。……妾が気を揉んでおれば、起きぬ事故だったのに誠に申し訳無い」
ミネルヴァは本当に申し訳なさそうに、少年を含めた散って逝った生命に謝罪する。
「ミネルヴァさん……俺は貴女を赦しましょう」
「っ! お主は妾を怒鳴らぬのか? お主の言うアイツ≠ニも離れ離れにさせてしもうたのにか?」
「確かにアイツ≠ニ離れる事になってしまった事に思うところは無いと言ったら嘘になりますが、今に思えばこれで良かったのかもしれません」
「……どうしてじゃ?」
ミネルヴァは信じられないと云った表情で少年に聞き返す。
「アイツ≠ヘ俺が居ない方が前に進めるんです。……俺がアイツ≠フ足を引っ張って、アイツ≠フ成長を遮っていたからと云うのも有りますし──あのままではアイツ≠フ気持ちにも応えられませんでしたし。……まぁ、俺の思い上がりかもしれませんが」
「そうか。……お主に赦してもらったからか、肩の荷が降り
た気分じゃ。礼を言おう」
「その礼、確かに受け取りました」
少年の赦しを得たミネルヴァはコホン、と咳払いを1つすると、話が横道に逸れて投げっぱなしになっていた特典についての話に戻す。
「それでは、特典についての話に移ろうかの。……あ、そういえばお主は判らないんじゃったな」
「は、はぁ……」
ミネルヴァは「どう説明したもんかのぅ……」と唸りなが顎にてをあて策を巡らす。
「お主、Fateシリーズについての知識は?」
「……友人に聞いた程度なら」
「ふむ、
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