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赤城と烈風
★改訂前
1937年の異変
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優先、用兵家の要望を阻む長老の敵は多い。
 長老は『妙高』型の設計時に魚雷兵装の撤廃を掲げ、中堅将校達の敵意を買った。
 海外視察の間に魚雷発射管を載せ、長老が帰国後に激怒の逸話も残る。
 栄達の道は機関科の出身者に開かれ、中島知久平機関大尉も海軍に残っていた。
 水雷屋と艦政本部、造船官最大派閥の確執を煽った第三勢力、策謀家の評価は高い。


 1937年1月1日、英国海軍は『ネルソン』級2隻の竜骨(キール)を据えた。
 公表値は最大速力30ノット、基準排水量4千トン、4連装砲356ミリ砲3基の戦艦となっている。
 14日ドイツ海軍では駆逐艦『Z1』就役後、関係者が蒼褪めた。
 摂氏450度70気圧型(ボイラー)6基は気難しく、故障頻発の事態が続く。

 横須賀では機関大尉と軍令部の参謀が組み、《不譲(ゆずらず)》の異名を持つ長老に挑んだ。
 銃爆撃と雷撃を浴び実戦証明済(コンバット・ブローブン)の艦長、乗組員達の報告書も物を言う。

 2月海軍大臣交代後は剛腕を揮い適材適所、配置転換の嵐が吹き荒れた。
 既得権益を護る者は薙ぎ払い、間接防御、電気溶接、ディーゼル信頼性改善の提案者に実権を移す。
 水雷艇と駆逐艦は爆雷と聴音機を増やし、経験値の還元(フィード・バック)、装備改善が進む。
 地上戦の関連装備改善は陸軍に譲歩、兵器開発担当部門と連携を図った。

 第二次ロンドン海軍軍縮条約、エスカレータ条項の発効期限も睨み調整が続く。
 地中海の第三勢力、イタリア海軍は動かなかった。


・1936年3月25日、第二次ロンドン海軍軍縮会議で確定

?主力艦の建造条件
基準排水量4万d、主砲15?(約381_)上限

?主力艦の保有枠
合州国/英国52万d、フランス20万d(練習艦と標的艦の戦力化、不問)

?航空母艦
カタパルト4基以上、水上機多数を搭載の高速大型艦も含む

?巡洋艦
主砲の減口径、他艦種保有枠に移動不問(対象『デュケーヌ』級2隻、『加古』)


・1937年4月、改訂
?基準排水量4万5千d、主砲16?(約406_)上限
?英国/合州国63万d、日本40万5千d、フランス22万5千d
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