守るべきものは・・・
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を離したエリーシャは赤くした頬を気にせず言った。
「だって私、あなたが好きだから頑張れたんだよ。初めは身勝手だって思ったけど冷静考えて分かったんだ。私を守るために自分が悪役になってまで守ろうとしたんだって」
「エリー・・・」
「改めて言います、シオン」
その時、シオンはかつて自分を愛してくれた一人のプレーヤーとエリーシャが重なったように見えた。
「あなたが、シオンが・・・この世で一番、大大だーい好きです!」
その言葉にシオンは思った。自分は守るべきものを自ら手放していたのだと。そして、彼女の笑顔を見て確信した。
シオンは苦笑しながら。
「まったく、こんな形で告白したのは俺が知ってる中では二人目だよ」
「でも、私はファーストキスだよ。リアルでもしたことないんだから」
「責任とってくれってか?」
「そ、そういう意味じゃ・・・」
エリーシャが赤くなるのを眺めた後、シオンは空を見た。
『ツバキ・・・。もし、聞こえてるなら聞いてくれ。今度こそ、ホントの意味で約束を果たすよ・・・』
シオンはエリーシャに笑顔を見せた。それはかつて存在していた、最高で最強のギルドにいた頃の眩しいくらいの笑顔だった。
「エリー・・・」
その言葉に対してエリーシャは何かを心待ちにしていた。
「はい」
シオンは彼女が望む言葉を言った。
「俺と結婚してください」
「・・・はい!」
その時の彼女の笑顔はこの世界で、他の誰よりも美しかった・・・。
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