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涼宮ハルヒの卒業
SOS団の卒業

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「夏も見たなら冬も見るべきよ!」
その一言から始まった天体観測が始まってしばらくした時、俺は星を見上げながら切り出した。
「なあハルヒ」
「何よ」
「もうすぐ卒業だな」
ハルヒの機嫌がみるからに悪くなる。
朝比奈さんが驚いたように息を飲み、小泉が察したように頷いて朝比奈さんを屋上から連れ出す。
最後に長門が無表情のまま出て行った。
「そうね、卒業ね」
「ハルヒ、お前はどうしたい」
「なんの話よ」
「SOS団の話だ」
ハルヒは少し間を開けて
「解散……って所かしらね」
俺は驚いた、まさかハルヒの口から解散が出てくるとは
「まあ……SOS団は勿論解散だ」
「…………」
数分の沈黙の後、俺は決心して口を開いた。
「SOS団は解散だ、でもそれでいいんじゃないか?」
ハルヒは空を見上げたまま口を開かない
「SOS団が無くても……集まればいいだろ」
ハルヒはまだ口を開かないので続けて俺が口を開く
「大学に行けば今よりも自由になる、歳になれば俺は車の免許を取るつもりだ」
「車さえ借りれば簡単だ、何処だって連れていってやる、お前が何処に行くか知らないけどさ、文化祭だって派手にやるかもしれないぜ、まあ……その、あれだ」
「お前の呼び出しがあればいつだって集まってやる、小泉も長門も朝比奈さんも集まってくれるはずだ」
俺は空からハルヒに視線を移して
「そう考えたら、楽しみじゃないか?」
ハルヒはまだ空を見上げたまま
「き、キョンにしてはいいアイデアじゃない」
「そうだろ、いいアイデアだろ」
「調子に乗るな!」
ハルヒは目を擦ってようやく俺の方を見て
「そのアイデア、採用してあげるわ!」
今までに無い笑顔で、そう言った。

「涼宮ハルヒの精神異常が消失した、以降精神異常を起こす可能性も極めて低い」
長門がそう言った瞬間俺達三人は安堵した。
「や、やりきったか」
「おめでとうございます」
「よかったですー」
こうして俺達は無事に卒業式を迎えた。
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