それぞれの過去A
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場所はアインクラッド第四十四層《ハルビオン》
そこは辺り一帯が森で囲まれているエリアだった。
転移してきたシオンたちはシオンを先頭に歩くこと約五分、一軒の小屋にたどり着いた。
その小屋は人が住めるような状態ではなく、中もホコリまみれだった。
シオンはその小屋を見て少し懐かしんでいた。
「まったく、あれから一年半で随分と変わったな・・・さて、アスナ。俺がなぜこの場所を選んだのか、そして教えよう。俺とエリーシャここで一年前、何があったのか・・・」
そしてシオンは語り出した。シオンが今から一年半前に起きた“出来事"を・・・。
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これは今から一年半前、ちょうど俺が複数の武器に興味を持ち始めた頃のお話。
俺はエリーとその他三名、計五名のギルドと言うには程遠いパーティー《ハーモニー》を結成していた。
その頃の俺たちは基本、レベルアップを目的として活動、レベルに余裕があれば攻略といった感じで技を磨いていった。
その名でも俺は一人レベルが頭一つ出ていたのでメンバーの育成、そして自分の技を磨いていった。その時に俺の技の飲み込みが早かったのがエリーもとい、エリーシャだった。
しかしながら、ほかのメンバーも素質のあるやつばかりだった。
「おーい、シオン!そろそろ飯にしよーぜー!」
「ん?もうそんな時間か。そうだな、分かった!すぐに行くよレオン!」
ハーモニーの発起者レオン。彼は俺と同じベータテスターであり、彼とはベータ時代からともに過ごしてきた戦友的存在だった。長身で両手剣の扱いに長けていた。
「シーオンー!」
「おっ、どうしたツバキ?」
ハーモニーの元気印ツバキ。彼女は短剣使いのスピードを活かした攻撃が得意だった。黒髪ショートヘアーの美少女だった。
「エリーがお弁当作ってきたよー!」
「そうか、ちょうど良かった。ありがとなエリー」
「別にいいわよ、まだ上手じゃないけど」
「そんなことねーよ、なあレオン」
「ああ、普通にうまいけどな」
「褒めても何も出ませんよ。ところでノエルは?」
「あー、あいつならたぶんクエストを受諾しに行ったと思う。そろそろ戻ってくんだけどなー」
そうレオンが言うと、一人の少年が現れた。
「いやー、遅れてスマナイ」
「おお、ノエル。おかえりー」
ハーモニーの司令塔ノエル。彼は俺たちハーモニーの司令塔として俺たちに的確な指示を出していた。戦いの時は常に平常心を保ち、持ち前の分析力で幾度となく俺たちを救ってきた。そして、盾での防御からの片手剣の攻撃にも長けていた。
そんな彼らの中で何故かリーダーを務めていた俺はそんなみん
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