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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter15「骸殻」
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違っても口に出してはならない。

「そしてこの力を知る人間や精霊はこの力の事をこう呼んでいる………『骸殻』……ってな」

「骸殻……それがあの力の名前なんやな?」

「そうだ」

リニアレールでハーフ骸殻に変身し、ガジェットをたった1人で殲滅するルドガーの映像をはやてが呼び出し全員がそれを見ている。身の丈と同じサイズの槍を奮いガジェットを一方的に狩る姿は圧倒的……いや、蹂躙しているとも言えなくもない。

「骸殻には力のレベルがあってな、『クォーター』、『ハーフ』、『スリークォーター』、『フル』の4段階という感じに分けられているんだ」

「ルドガー君が変身したあの姿はどれに該当するのかな?」

「ハーフだな。あと身に纏う装甲が増えていくとより強い力が出せるようになる」

「アレで半分……」

リニアレールでルドガーが変身した骸殻がハーフだと知りティアナが目を見開いている。骸殻のレベルで強さを判別したのだろう。ハーフは確かに骸殻のレベルでは中間の値の強さだ。ハーフであれだけの力を奮えるのなら、その更に上をいくスリークォーターとフルはどれだけの強さを有するかなど、ティアナだけでなく隊長格の人間でも予想はつかないはずた。

「私の目測だけど、あのハーフ状態の骸殻に変身してるルドガーの力はリミッターを付けている私より少し上を行くと思うんだ……ミドルレンジ、アウトレンジ……どれを取っても圧倒的すぎるよ」

「アタシもフェイトと同じだ。剣や銃に私と同じハンマーまで使うクセに、槍まで使えるとかどんだけオールラウンダーなんだよ、オメエはよー」

「ははは……」

「それだけではない。クルスニクは見ただけで他人の技や能力を自分の物にする能力にも長けている」

「そうでしたね。ルドガーさんは物マネが大得意だったですよ」

「骸殻という能力も含めてもだが、クルスニクという男の底はしれんな……フッ、それでこそ私が見込むだけの男だ」

「またそれかよオマエは」

ルドガーの力量を賛美されているのかその逆を言っているのかわからないヴィータと、ルドガーの能力が高いという事を再評価し、今にも飛び掛かってきそうな様子で話すシグナム達にどういう反応をすればわからない。

ただ言える事は、待機状態のレヴァンティンを握りしめたまま、そんなクールで熱い眼差しを自分に向けないでくれ……としかルドガーは強く願う。

「……あの任務中にどうして最初から骸殻の力を使わなかったんですか?」

「え?」

とても静かで小さく、震える感情を押し殺したような声がルドガーの耳に入り、その声を発した者を見る。
「ティアナ?」

「…そんな凄い力を持っているんなら模擬戦や私達の訓練でも使ったても問題なかったんじゃないんですか?」


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