暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第21話 魔人は周囲を増やすようです
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

Side 愁磨


俺は、魔物(悪魔?)を数え切れない程倒し、ようやく『夜の迷宮』に辿り着いた。

そして『答えを出す者』でアリカの居場所を突き止め、転移する。


着いた所は・・・陽の光が無い所を見ると、地下牢だろうか?

並んだ鉄格子の中程に居たのは、床に力無く倒れているアリカと、手を掛けようとして居る男。


見た瞬間、鉄格子を蹴り飛ばし、無理矢理十三騎士の一人である『炎帝(カーラー)』を呼び出し、

その力で炎剣を作り、振り被る。


「なんn」


蹴り飛ばした男が、こちらを向き何か言おうとするが、そんな事は聞きたくないし聞く必要もない。

――キン  ボゥッ!!

炎剣で、男を鎧ごと薙ぎ払う。

鉄の高度まで圧縮された炎は、本物の鉄が鉄を斬ったかのような音を出し、

斬ったモノを一切残さず蒸発させる。


アリカを見ると、倒れた衝撃で若干着崩れているだけだった。

後ろ手に縛られ足枷を付けられてる以外は、出て行った時と変わりない・・・。

俺はアリカを起こし、抱き締める。


「…間に、……合った………。」


念の為にここにいた時間の記憶を読み、アリカの身に何も無い事を確認する。



「シュウ…マ……。何故、主がここにおるのじゃ……?」


アリカが俺に気付き、顔を上げる。


「何故って、アリカを助けに来たに決まってんだろ…?」

「……私などを、助ける…前に……何故、義姉君を助けに行かんのじゃ………!!

国に必要なのは、私では無く、義姉君じゃ!!」


いきなり怒られても、な。だって、そんなの・・・・・。


「そんなの関係無い……。俺が必要なのが、お前だったんだから。」

「そ、……そんな事、ある、ものか……!」


俺の言葉に、アリカは首を横に振る。


「私を必要な人間などいない!今までがそうじゃった!!

近づいて来る者全てが、私を利用しようとしていた!!今回とて、私は慰み者扱いじゃ!!」


・・・・アリカの頬に手を当て、顔を近づけて行く。


「私は……、私は必要とさr――んん?!」


そんな悲しい事は、言わせない・・・・・・・。


「んん!!…ん、ふぁ、ちょ、何を――んむぅぅ?!///」


暴れなくなるまで、キスし続ける。


「――ん!!///…んん……む、ん//……ぁふ、ん…ちゅ……。」


・・・少なくとも、一分は経っただろう。

アリカの体から力が抜け、抵抗しなくなったので、一旦唇を離す。


「……ん、ふぅ……あ、…ごめん。」

「………いきなり、何をするのじゃ…………。こんな事、ノワール殿が知ったら――
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ