そのスキル、名は・・・
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「なんだよ・・・これは・・・!」
目の前に写った光景は悲惨の一言しか感じられなかった。
その光景とは第74層フロアボス、ザ・グリームアイズが口からもえるような燃えるような呼気を噴きながら右手の巨剣を縦横無尽に振り回す。その向こうで逃げ惑う軍の部隊というなんとも力の差が思い知らされている光景である。
「何をしている!早く転移結晶を使え!!」
「だめだ!結晶が使えない!!」
「そんな!今までそんなトラップなかったのに!!」
軍の部隊の一人の言葉に皆、絶句した。そんな中シオンも焦りの色を顔に出していた。
「今まで予想していた中で最悪のシナリオだ・・・」
「ど、どういうことだよシオン・・・」
クラインが恐る恐る聞いてみる、するとシオンはこう言った。
「俺の今の今までずっと考えていた最悪のシナリオ、それはボス部屋や強力なモンスターがいる部屋のトラップにより転移結晶も使えず逃げることもできないままHPが0になってしまい・・・死ぬというシナリオだ!どうやら今回はそれが当たっちまったようだな・・・」
「嘘だろ・・・!」
そんな中一人のプレーヤーが剣を高く掲げ、怒号を上げた。
「何を言うか・・・ッ!我々開放軍に撤退の二文字は有り得ない!戦え!戦うんだ!」
「あれは、コーバッツ!」
「馬鹿野郎・・・!!」
「な、何とかできないのかよ・・・」
『俺とキリトが斬り込めば退路を拓くことはできるかもしれない。だか、まともに考えてこっちに犠牲者がでないという補償はどこにも・・・』
「全員・・・突撃・・・!」
コーバッツが言うとメンバーは突進を始めた。
「やめろ・・・っ」
キリトがどんなに叫んでもその言葉は届くことはない。
無謀すぎる攻撃は届くことなく悪魔の攻撃をまともにくらってしまった。そして悪魔の頭上越えてキリトたちの目の前に激しく落下してきたプレーヤーがいた。
それは先程まで指揮をとっていたコーバッツだった。コーバッツは最後にこう言った。
・・・有り得ないと、
その言葉の直後コーバッツの体は効果音と共に無数のガラス片となって飛散した。そんな中でも軍のメンバーは逃げ惑い、HPが半分をきっている者も喚き声を上げている。
「だめ・・・だめよ・・・もう・・・」
アスナの声にキリトとシオンは何かを感じ取った。キリトがアスナを止めようと腕を掴もうとした。
しかし、その判断は一瞬ながら遅かった。
「だめぇぇぇぇッ!」
「アスナッ!」
「あのバカッ!」
キリトとシオンは抜剣しながらアスナの後を追う。
「どうとでもなりやがれ!!」
クラインも後から追随する。
アスナの奇襲となる攻撃はヒットしても残念ながらダメージを
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