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インフィニット・ア・ライブ
第三話「語 ~talk~」
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気が……」

 そこで二人の姿が目に入ったのか、言葉を途切る。

「「………………………」」

しばし、無言の間が場を支配する。
先に沈黙を破ったのは、乱入者の方だった。

「…すまんな。どうぞ、ごゆっくり」
「ご、誤解ですの―――!!」

プイ、と顔を背けて立ち去ろうとする人物に、女は必死の弁明を述べるのだった。



第三話「語 ~talk~」





「ちょっといいか?」

 自己紹介も終わり、休み時間に入ると、千夏は一夏に話しかける。
 一夏は自分を死の間際まで追い込んだ憎い人物に対面したことで、今すぐにでも殺したい気分になったが、表に出さず平静を装って答える。

「何だ?こっちは忙しいんだが」
「何だいその態度は?折角、同じ男同士仲良くしてやろうと声をかけてやったのに」

千夏の言葉に一夏は、既に嫌悪感を隠さず顔に出した。

「生憎だが、俺には知り合いがいるんでな。それに、今の態度を見て余計に嫌になったよ。あと、女子にネタにされるのも勘弁願いたいんでね」
「何だと!?」

 急に声が響き、そこには長髪をポニーテールに結んだいかにも大和撫子といった少女、『篠ノ之箒』が立ち上がった。

「貴様、千夏の好意を無下にするつもりか!?」
「まあそうだね。他人を見下す奴のエゴになど付き合いたくないね」
「何!?貴様、もう」
「いっちー!」

 剣呑な雰囲気に、周りが距離を取る中で、箒の言葉を遮って本音が一夏に話しかける。

「お客さんだよ〜」

 あだ名通りののほほんとした声に誘われるよう、視線を向けると教室の外に二人の少女がいた。
 一人は水色の髪にメガネをかけた『更識簪』、もう一人は白い髪に無表情の少女『鳶一折紙』であった。

「いっちかぁあ―――」
「…昨日ぶり、一夏」

 元気よくブンブン手を振るメガネっ子に対し、無表情のまま軽く手を挙げただけの折紙。これらの行動で両者の性格がよく表れているだろう。

「簪、久しぶりだな」
「来て早々、お姉ちゃんとやらかしたようね」

 簪と一夏は互いの手を握って離し、拳を作って上下に叩く。
 ちなみに、箒は無視されたことにカチンときたが、千夏に「二人で話がある」と言われ、ご機嫌メーターが天元突破したため、すぐに忘れてしまった。

「しかし、簪のキャラのギャップがなぁ」
「もう昔と同じ私だとは、言わせない!」
「…?」
「二人とも〜、誰に向かって言ってるの?」

 見事なドヤ顔を決める一夏と簪だが、その顔が誰もいない明後日の方向を向いていた為、折紙は顔を傾け、本音は質問する。

「それは、お約束ってやつだ」
「そうそう。あ、私と折紙は同じ四組になったよ」
「へー。でも本音は簪の従者
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