第5話 そして、魔法使いへ・・・
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「とおさん、かあさん行ってきます」
「いってらっしゃい、アーベル」
「俺も、そろそろ出かけるか」
「いってらっしゃい、ロイズ」
14歳になり、冒険者になるため、王立の冒険者養成所に通う日も3年目を迎える。
冒険者になるだけであれば、16歳以上という年齢制限及び他の職業に就いている場合をのぞき、ルイーダの店などの登録所に届け出れば、誰にでもなれる。
ただ、将来のことを考えるのであれば、事前にみっちり養成所に通うことが望ましい。
理由の一つめは、成長に関することである。
事前に養成所で勉強していれば、あとは、戦闘経験を積むだけで、職業に見合った、技能やステータスを成長させることができる。そうでなければ、技能を身につけるために、一定期間、訓練所に通う必要が生じる。
パーティを離れて、一人で訓練を積むと、他の冒険者の冒険に支障が生じるため、声がかかりにくくなる。
あらかじめ1年間養成所に通うことで、技能習得をすることができる。
大きな国であれば、学費はともかく、誰でも学ぶことができる。
ちなみに、母親であるソフィアは、出身であるロマリアで魔法使いの技能を学んでいた。
二つめは転職についてである。
転職はダーマ神殿で行うことができるが、事前に養成所で学んでいれば、これまでの職業と同様に戦闘技能を積むだけで、これまでの職業と同様に成長していく。
ただし、養成所で学んでいない場合は、約一年間事前に転職のための講習を受ける必要がある。
一年間、仕事ができないのは、冒険者としては、非常に高いリスクを負うことになる。
ちなみに転職に向けての養成期間は3年かかるが、転職後のリスクを最小限に抑えることができることから、転職を視野にいれている人にとって、養成所の3年間は必須ともいえる。
ちなみに、この養成所があるのは、アリアハンとダーマだけである。
養成所入所時に、希望職種を選ぶことになっているが、俺は魔法使いで、テルルは商人、セレンは僧侶を選んでいた。
俺の場合は、商人になることも選択肢のひとつにはあったが、テルルが商人を選んだことから、一緒にパーティを組む場合、バランスが悪くなる。
また、俺自身が魔法を使うことに興味があったからだ。
「やっぱり、火の玉をバシーと飛ばしたいでしょ、バシー!と」
そういわれると頷くしかない。誰かからいわれたわけでもないが。
それはともかく、魔法には未来があると考えている。
現在の冒険者が使用する魔法は戦闘を中心としたもので構成されている。
しかし、平和利用としても十分発展性があると考えている。
具体的な例を挙げると、土木工事や工業分野への応用である。
物語やゲームであれば、世界が平和になればそこで終わることができる。
しかし、我々の人生はそこ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ