暁 〜小説投稿サイト〜
セビーリアの理髪師
9部分:第一幕その九
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
威力だ、中傷というものは」
「私もされたことがありますので」
 一瞬だが苦虫を噛み潰した顔を見せた。
「よくわかっています。必要ならばこれで」
「しかしだ」
 バルトロはここで微妙な顔を見せてきた。
「しかし?」
「それだと時間がかかり過ぎる」
 彼はそう言ってきた。
「時間がですか」
「そうだ。それに君もそれを使いたいか?」
「必要とあらばですが」
 また一瞬だが苦虫を噛み潰した顔になる。
「そうか。わしは今は使いたくはない」
「時間の関係で?」
「それもある。それにどうにもあまりにも陰険だ」
 バルトロも悪人ではない。そこまでは考えてはいなかった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ