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私 あの人のこと 好きなのかも やっぱり好きなんだよ 昔からー
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 2学期が始まって、直ぐに大学模試があって、私は第一志望校に宇都宮大学と書いていた。

 しばらくして、成績が帰ってきて、Aランク確率80%以上とあった。担任の先生に呼ばれて

「奥浦さん 何で ここなのかな?」

「・・・ただ 何となく・・・」

「でも 普通は 東大、京大とか同志社、滋賀大とか書くだろう? 君の実力だったら 京大にも挑戦できるよ そらぁー 学校のこと悪く言うつもり無いけど 今の時期 あそこだったらAランクだろうよ その地域の子しか 志望校に書かないだろうから まぁー それで 大学には行く気にはなったのか?」

「うん お母さんには まだ 話して無いけど・・・」

「そうかー 話しにくいのか?」

「うん ・・・」 

「でも 京大に行くんだったら 家から通えないことは無いし 国立だし 喜ぶだろう?」

「でも・・・私 宇都宮に行きたい」

「へぇー だから、宇都宮って書いたのか・・・ 事情はわからんが その気になったら話してくれればいい 君がそこまで決めているんだったら よく お母さんと話合いなさい 困ったら 相談には乗るから」

 その日、お母さんと二人っきりの時、私は切り出した。

「お母さん マオはね 大学に行こうと思うの」

「あっ そう 京大?」

「ちがう 宇都宮」

「へっ 宇都宮? 宇都宮って あの東日本大震災があったとこ?」

「違う あれは宮城で 宇都宮は北関東で埼玉の北」

「・・・どうしてよー どうして そんなとこに・・京大だったら 通えるかもしれないしー 無理なときは、お父さんとどっか借りて・・・あっ 何となく 遠くって言ってたのって そのこと? 前から考えていたの? ダメよ ダメ ダメ! お母さんの側に居て、助けるって言ってたの あれは やっぱり 猫被ってたの? !」

「ちがうわ! あの時は本当にそう思っていたわ 今でも お母さんの側に居てと思ってる」

「だったら 何故なの? 独りの生活になっちゃうじゃぁない それに 宇都宮なんて マオは知ってるの? 知らない土地で 女の子が独りで生活なんて、出来ないわ!」

「お母さん マオは お母さんに黙っていたことがあるの」

「なによ それって? 私のスキンクリームを黙って使っていること?」

「ううん それもだけど・・・あのね 伊織利さん・・・ 徹底的に振った ろくでもない女ってマオのことなのね」

「えっ ・・・ その子がマオのことなの? そっ まぁー びっくりだわー そうよねー マオみたいに可愛い娘って この辺りじゃぁ そんなに居ないものねー でも しょうがないじゃぁない? 何かが合わなかったんでしょ?」

「ううん ちがうの 好きだったの 駅で初めて意識した時から
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