第三百四十五話 ニューメキシコ州侵攻その七
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「敵がおってや」
「むしろ川からの攻撃に備えるべきですね」
「我々としては」
「そうすべきですね」
「今のところはな、戦力がないさかいな」
川の方のもの、即ち水軍がというのだ。
「そやからな」
「そこはですね」
「手に入るまではですね」
「そうしていきますね」
「そや、まあおるといってもな」
敵の水軍がというのだ。
「殆どメキシコ湾の方に行ってるさかい」
「こちらには僅かですね」
「小さな船が何隻か」
「それ位ですね」
「そやからな」
そうした状況だからだちいうのだ。
「別にや」
「気にすることはないですね」
「これといって」
「左様ですね」
「そやから川も渡るしな」
機が来ればというのだ。
「それでや」
「ここはですね」
「水運は使えない」
「陸路に頼りますね」
「あと空や、そうして戦っていくで」
将兵達にも話した、そしてだった。
ホイットマンはニューメキシコ州北西部の掌握にかかった、まずはこの地域の全ての街や村に使者を送ってだった。
自分達に降る様に言った、だがオコナーはその前にこの地域の戦力をリオ=グランデ川を渡らせてだった。
州都サンタフェに集結させていた、それでだった。
「戦力がないので」
「全部の街や村が降ったな」
ホイットマンはグランツの市庁舎の中でホワイトバファローに応えた。
「そうなったな」
「はい」
まさにとだ、ホワイトバファローは答えた。
「そうなりました」
「ええことやな、しかしな」
「敵の戦力はサンタフェに行きました」
「州都でオコナーがおるな」
「一万数千の戦力が。そしてです」
ホワイトバファローはさらに話した。
「州南西部、我々から見て西部の南の敵はです」
「そっちも動いてるな」
「集結しています」
彼等もというのだ。
「セントラルの方に」
「そこで守るつもりやな」
「そして守りきれないなら」
そう判断したならというのだ。
「リオ=グランデ川を渡り」
「あの街から川に大きな運河流れてるさかいな」
「それを用いてです」
そうしてというのだ。
「川に至り」
「渡ってな」
「東岸に逃れるつもりの様です」
「そやな、今現在州を守るにあたって大事なんは東部や」
ホイットマンはホワイトバファローに確かな声で答えた。
「テキサス州と接してるな」
「最悪西部はですね」
「守る戦略を考えたらな」
それならというのだ。
「もうな」
「撤退してもいいですね」
「そや、それでやな」
「西部はですね」
「北はもう撤退してな」
「南はセントラルに集結する」
「そうしてるわ、しかもな」
ホイットマンはさらに話した。
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