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星河の覇皇
第八十六部第三章 学園の理事長としてその二

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「それでもだ」
「ローマは攻めましたね」
「将来再びローマの脅威になるとみなしてな」 
 そうしてだったのだ、大カトーはそうみなしてローマの脅威を取り除いたということになる。この人物は共和制を愛していてローマに専制の芽があると見るとそれを片っ端から摘み取っていった人物でもある。
「そうした」
「左様でしたね」
「それは選択肢としてあるが」
 国家としてのそれがというのだ。
「しかしだ」
「連合では」
「そんな意見が出るか」
「それは、ですね」
「まずない、私もそうした戦略もあると言ったが」
 それでもというのだ。
「戦争はな」
「言われないですね」
「実は今連合の国防費は何とか運営している状況だ」 
 中央政府軍そして国防省のそれをだ。
「だからな」
「戦争を行うにも」
「予算がない、そして何よりもな」
「市民の意識として」
「戦争をしようとはな」
 その様に思うことはというのだ。
「ない、実際そうした意見は殆どないな」
「ですね、戦争をすればです」
 木崎も言ってきた。
「勝てましても」
「やはり犠牲が出るしな」
「あの国の教育改革を潰すのなら」
「エウロパそのものを潰すしかないですね」
「そんなことをするのならな」
「かなりの労苦が必要ですね」
「それは誰もがわかることだ」
 八条は言い切った。
「常識があればな」
「そうですね」
「戦争をして勝ってもだ」
「政策は変えられないですね」
「それはな、戦争に勝ち条約で約束させるにしても」
 それでもというのだ。
「それは出来るか」
「教育政策までは」
「そうしてもしようと思えばな」
 その時はというのだ。
「何とでも出来る」
「それが教育政策ですね」
「そうだ、だからこれはだ」
「連合ではですね」
「どうにも出来ない」
「それが現実ですね」
「その通りだ、もうこの政策は出されてだ」
 議会にというのだ。
「それが認められるとだ」
「実際に動きだしますね」
「そうなる、だからだ」
 それでというのだ。
「もうこれはどうにもならない」
「左様ですね」
「それでそのことを受け入れてだ」
「やっていくしかないですね」
「我々はな、そもそもエウロパとの戦争を言う人物もだ」
「大カトーもですね」
 木崎は先程の話からこの人物の名前を出した。
「いませんね」
「エウロパを潰すべきという人物もな」
「確かにいないですね」
「エウロパの発展は確かに望ましくないが」
「潰すにしても」
「労力と予算がだ」
 その二つがというのだ。
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