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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第90話 歪んだ再会
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「……レン」


 目を見開きそう呟くリィン、わたしは彼の様子を見てあの子がレンだという少女なのだと理解した。


「うふふ、初めまして。私はレン、今回のお茶会の主催者よ」
「レン?それにお茶会ってどういうことよ?」
「簡単な事、今回の騒動は全てレンが起こしたということよ」
「あんですって!?」


 レンの言葉にエステルは驚くがこの場にいる全員が同じ気持ちだろう、あれだけの大きな騒動を目の前のわたしより年下の女の子が起こしたと聞けば誰だって驚く。


「各組織に脅迫状を送り特務隊に武器やゴスペルを与えたり指示を出したのも全部レンがやったことなの。本当に面白かったわよ、レンよりも大きな大人たちがまるでお人形さんのように操られてくれたんだもの」
「まさかあんな大掛かりな計画を一人で考えたって事!?しかもそれを完壁にこなすなんて……貴方、唯の子供じゃないわね?結社の一員なの?」
「うふふ、流石にベテラン遊撃士さんは察しがついているようね。じゃあもう一つの名前も紹介しておこうかしら」


 シェラザードの問いかけにレンは白いドレスの端を指で摘まみ上品に挨拶をする。


「身喰らう蛇、執行者9V。『殲滅天使』レン……あまり好きじゃないけどそんな風にも呼ばれているの」
「嘘……」
「こんな小さな女の子が結社の、それも執行者の一員やと!?」
「……あり得るよ。だってレンは本当の意味で天才だから」


 レンの正体が身喰らう蛇の執行者だと知りエステルは驚きケビンは信じられないという。まだ10歳前半の歳であろうレンが結社の一員だという事に全員が驚く。


 ……いやリィンだけ冷静にそう呟いた。


「リィン君?貴方あの女の子を知ってるの?」
「知ってるさ、ずっと俺が探していた女の子なんだからな」


 エステルの問いにリィンは答えながら前に一歩出る。


「レン……久しぶりだな。あの施設で離れ離れになって数年ぶりか、綺麗に成長していて驚いたよ」
「そうね。貴方がフィー・クラウゼルや西風の旅団と仲良くしてる間レンは結社と仲良くさせてもらったわ」
「そうか、結社に拾われていたのか……」


 リィンはそう言うとなんと土下座をした。リィンはずっとレンに謝りたいと言っていた、結社のいちんとはいえようやく出会えたんだ。


 わたしは黙って様子を見続ける。


「すまなかった、レン。俺は君を守るためとはいえ魔獣と共に奈落に落ちて一人ぼっちにしてしまった、俺が強かったらそんな事にはならなかったのに……」
「リィン……」
「今更謝っても許してもらえるとは思わない。それでも本当に済まない……」


 リィンはそう言って額を地面にこすりつける程下げ
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