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金木犀の許嫁
第一話 お見合いその九

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「冷えない様に注意しないといけないわね」
「神戸冬寒いから」
「特に夜空ちゃんはね」
 こう妹に言うのだった。
「注意してね」
「何で私は特になの?」
「実際冷え性でしょ」
「それはね」
 本人も否定しなかった。
「言われたら」
「でしょ?もう体型がね」
 胸と尻が大きいそれを見ても話した。
「まんまだから」
「まんまって」
「女の子というか女の人だから」
 それ故にというのだ。
「冷え性になるって感じだからね」
「女の人って冷え性の人多いけれど」
「夜空ちゃんはまさにね」
 それこそというのだ。
「女性的な安産型で」
「まだ十代よ」
「十代でもできるでしょ」
「生々しいわね」
「現実だから」
 それ故にというのだ。
「言うのよ」
「そうなの」
「それでね」
 姉はさらに話した。
「冷えることにはね」
「注意ね」
「それだけでよくないから」
 身体にというのだ。
「秋茄子が何故駄目かも」
「あれ意地悪な姑さんの言葉じゃないの」
「そうした説もあるけれど」
 それと共にというのだ。
「あれはね」
「茄子は身体冷やすから」
「だからね」
 そうした野菜だからだというのだ。
「あまりね」
「女の人は冷え性ね」
「奥さんは子供産むでしょ」
「お産は大仕事だから」
「それでね」
「身体冷やしたら駄目ってね」
「そうなるから」 
 だからだというのだ。
「それでね」
「そう言うし」
「身体を冷やすから」
「神戸の寒さには注意ね」
「そうしてね」
 こう言うのだった。
「本当にね」
「そのことも注意ね」
「大阪と比べて」
 どうしてもというのだ。
「そうだからね」
「それじゃあ」
 夜空も頷いた、そうして自分のスカート制服の短いそこから出る太めだが形のいい足を見てそうして言った。
「足もね」
「ストッキング穿いてもね」
「いいわね」
「私もだから」
「お姉ちゃんもなの」
「当たり前でしょ、同じ学校に通ってるのよ」
 だからという返事だった。
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