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妖々夢
第三章
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「あんたの夢の原因がわかったわよ」
「そうなの」
「そうよ、あんたね」
 まさにというのだ。
「ファンタジーのゲームや漫画ばかりじゃない」
「あとラノベもね、小学生の頃から凝ってるのよ」
 愛生は美菜子に答えた。
「そうした漫画とかラノベばかり読んで」
「ゲームもなのね」
「してるの」
 実際にというのだ。
「それで十八歳未満でも」
「ああ、エロゲもあるわね」
 美菜子は部屋の中を見回してそうしたゲームがあることにも気付いた、そして部屋の中のパソコンを見てこうも言った。
「どうせそうした同人作品も読んでるでしょ」
「わかる?」
「わかるわよ、私は趣味は違うけれど」
 美菜子はそれでもと話した。
「やっぱり読んでるしね」
「あんたもなのね」
「読んでない娘いないでしょ」
 それこそというのだ。
「男の子ならもっとだけれど」
「女の子もなのね」
「そうよ」 
 まさにというのだ。
「誰だってね」
「そうしたの読んでるの」
「年上の先輩が後輩君と、ってのがね」
 美菜子は顔をやや赤くさせて答えた。
「私の趣味だけれど」
「あんたはそっちなのね」
「そうよ、それであんたそっちの趣味もね」
 所謂エロ方面もというのだ。
「ファンタジーなのね」
「異世界ね」
「そのせいよ、だからよ」
「オークとかサキュバスとかなの」
「触手とかね」
「ゴブリンもなのね」
「全く。何でかわかったわ」
 美菜子は今度はやれやれという顔で述べた。
「一件落着よ、まあこっちの世界にはオークも触手もないから」
「安心していいわね」
「完全にね、まあ触手は蛸とかイソギンチャクがいるけれど」
「どっちも食べものよね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「絡まないわね」
「そうね、じゃあ夢の原因もわかったし」
 愛生はこのことが解決してほっとした笑顔になって話した。
「よかったわ、だからね」
「だから?」
「今からお礼にお菓子奢るけれど」
「お家にあるの?」
「カステラね、どう?」
「私カステラ大好きなのよ」
 美菜子は笑顔で答えた。
「実はね」
「そうなの」
「カステラがあるなら」
 それならというのだ。
「喜んでよ」
「食べてくれるのね」
「そうさせてもらうわ、それじゃあね」
「うん、今から下に降りて」
 愛生の部屋は二階にある、リビングは一階いあるのでこう言った。
「一緒にね。飲みもの紅茶とコーヒーどっちがいい?」
「紅茶お願いね」
「それじゃあね」
 愛生は美菜子に笑顔で応えた、そうしてだった。
 二人で仲良くカステラと紅茶を楽しんだ、そして美菜子が帰った後愛生はまたファンタジーに触れた。今度は自分は女騎士で捕虜になり太った貴族の禿親父と、であっ
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