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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第15話:避難は計画的に
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た。
それを確認すると,グリフィスに目で先に進めるよう合図をした。


・・・夕方。
俺は疲れた表情のグリフィスにコーヒーの入ったカップを手渡した。

「お疲れさん。どうだい,感想は?」

俺がそう問うと,俺に目を向けてからうつむいてしまった。

「疲れました。すいません,度々助けていただいて・・・」

グリフィスは本当に疲れたようで,普段よりも声に力がなかった。

「いやいや,助かったのは俺の方さ。会議運営をグリフィスがやってくれた
 おかげで,俺は考えることに集中できたからな」
 
だが結局,会議で決まったことは多くなかった。
1つは,各隊メンバーのうち戦闘経験のある人間のリストを作成すること。
これは,いざという時に使える戦力を明確にしておくためだ。

2つめは,緊急事態への対応用として,小火器類の装備を整えておくこと。
これには,異論もあったが保管体制をきちんと整えることと,
所持資格をきちんと取得したものだけが,使用すること,
そして,真に必要であると部隊長か副部隊長が認めて許可したときのみ
使用することとして,合意することができた。

最後に,非常事態への対処訓練を前線メンバーを敵役として実施することだ。
まぁ,今日の成果としてはこれで十分だろう。
あとは,各隊からのリストをもとに,迎撃・退避の計画を作成して,
俺やグリフィスの仕事は完了だ。
・・・まぁそれが大変なのだが。

「グリフィス。はやてへの口頭での報告は俺の方でやっておくから,
 議事録を作って,今日の出席者と各隊長陣に送っておいてくれ」
 
「事前にゲオルグさんにチェックをお願いできますか?」

「もちろん,送っておいてくれれば確認するよ。じゃあ,よろしくな」

俺はそう言うと,グリフィスの肩を叩いて部隊長室に向かった。


部隊長室に向かう途中で,シャーリーに出会った。
俺は,非常事態訓練についてシャーリーに相談しておきたいことがあったので
シャーリーに話しかけた。

「シャーリー,今いいかい?」

「あ,ゲオルグさん。いいですよ」

「あのさ。さっきの会議で話した訓練なんだけどさ,
 訓練スペースに隊舎を再現してやれないかな?」

俺がそう言うと,シャーリーは少し考え込んでから口を開いた。

「大丈夫だと思いますよ。スペースは十分ありますしね。
 データの準備をやっておきましょうか?」

「頼むよ。悪いね,新人のデバイス製作もあるのに」

「いいえ。でも,今度なにか美味しいものでも奢ってくださいね」

「それくらいなら,全然OKだよ。ありがとう」

(これで訓練実施の目処もついたな・・・)


部隊長室の前につくと,俺はブザーを鳴らした。

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