暁 〜小説投稿サイト〜
機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第5話:シスターさんがお淑やかだって誰が言った!?
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
(はやてと帰っておけばよかった・・・)

早速だが俺は残ってカリムさんについて来たことを激しく後悔していた。

「ゲオルグさん。それでは参りますよ!」

目の前のおかっぱ頭のシスターさんはデバイスを両手に構えて殺る気を
全身に漲らせていた。

(・・・なんでこんなことになっちまったんですっけ?)


・・・遡ること10分前

先に帰ることになったクロノさんとはやてと別れ,俺はカリムさんと
教会の通路を歩いていた。

衝撃的な機動6課設立の裏事情を聞かされた部屋から
5分ほど歩いたところにある,石畳の中庭のようなところで
カリムさんの足が止まった。

中庭には特徴的なおかっぱ頭をしたシスターさん,
もといシャッハさんが立っていた。

「シャッハ。ゲオルグさんをお連れしましたよ。」

カリムさんがシャッハさんに声をかけると,
シャッハさんはこちらに向かって歩いてきた。

・・・両手にデバイスを抱えて。

(嫌な予感しかしないんだけど・・・)

「ゲオルグさん。ご足労をおかけして申し訳ありません。」

「いえ,何かご用ですか?シャッハさん。」

「この前の調査でご一緒した時にゲオルグさんの腕前を拝見して,
 是非一度お手合わせを願いたいと思いまして」

・・・というわけで俺はシャッハさんと模擬戦をやることになった。


俺のデバイスであるヤクトレーベンは曲刀型のデバイスだ。

「レーベン!」

《了解です,マスター》

俺は黒色の騎士甲冑を纏いレーベンを構えると,
正面から突っ込んでくるシャッハさんを見遣った。

(くっ・・・速い!)

シャッハさんは俺との間合いを一気につめると右から横殴りに薙いできた。

俺はレーベンでそれを受けると間合いを取ろうと後ろに飛んだが,
今度は左からの袈裟斬りが襲いかかってきた。

(単純なスピードじゃ俺の負けだな。シャッハさんは双剣だから手数も多いし,
 どうしたもんかな)

俺が戦術を練る間にもシャッハさんの双剣が次々と襲いかかってくる。

[レーベン!]

[《了解です》]

俺は加速の補助魔法を使って,一度シャッハさんから距離をとり,
牽制のために追尾型の魔力弾を6つ打ち出した。

シャッハさんは高速で右に左に移動しながら,俺の魔力弾を一つずつ
双剣で撃ち落としている。

[レーベン。ステルスモード]

[《はい,マスター》]

こいつは俺とレーベンの姿を完全に見えなくする魔法で,潜入なんかのときに
よく使っている結構便利な魔法だ。

だが魔力反応までは消せないので戦闘には向かないが,シャッハさんのように
近接タイプの相手にはそこそこ有効だ。

俺は姿を消して
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ