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不可能男との約束
小さな意志
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『ようし、じゃあ全国の皆! こんばんはあー!!』

その言葉は言葉通り世界に届く言葉であった。
どうやら共通通神帯で全国に放送中みたいなので、世界各国にこの映像と言葉が伝わっているだろうと熱田は思った。
表示枠から見える人間は知っている人間だ。
総長連合の人間としても知っているし、個人的にも一応知っている人間である。
松平・元信
字名は"傀儡男(イエスマン)"と呼ばれている男だ。
学帽を頭に乗せ、白衣を纏い、ギャグのつもりか、右手にはマイクを持っている。しかも、暴走寸前の統括炉の前に立っているので彼の背中からはまるで後光かと思われるような光が漏れている。

『この放送! 共通通神帯で全国に放送中だからね! よい子の皆、これから先生の一挙手一投足を見逃しちゃいけないよ! ではチャンネルはそのままでね! 変えちゃいけないよーー!』

つい、反骨心で目の前の表示枠を手刀で割ってしまった。

「あ! シュ、シュウ君! 何やっているんですか!? そんな事したら、今、三河がどうなっているのか解らなくなっちゃうじゃないですか!? 確かにちょっとイタそうなおじさんに見えましたけど、蔑むのはもうちょっと後から!」

「この巫女ダイレクト過ぎるぞ!!」

智は周りのツッコミを俺を盾にすることによって無視しやがった。
この女……! と思うがまぁ、事実は事実だったので今回だけは癪だが聞いといた。

「ああ、わりぃわりぃ。つい、あの爺、何ほざいてんのぷぷーっと思ってつい割っちまったんだ。他意はねぇから怒んなよ馬鹿ども」

「こいつもこいつで反省してねーーー!!」

俺は空を指すポーズをとることで無視した。
はいはいと浅間は呆れたように呟きながら新しい表示枠を出して、俺に見せてくれた。そのせいで少し智と距離が近くなり、智の甘い匂いが鼻に付いて、ちょっとだけ顔を逸らした。
待て俺。今はセンコー気取ってる爺の話を……

『はーーーい! ちなみにーー! チャンネル変えた奴は先生にちゃんと告げ口するんだぞーー!』

「あ! てめえら!! 何、思いっきり告げ口を大量に送ってんだ! やるなら内容はかなり派手にするんだぞおい!!」

「さっすが俺の親友!! まさかそこで止めるんじゃなく煽るなんて! 思考回路に俺様回路とかあるんじゃね!?」

『おーー! 色んなところから告げ口が来てるねーー。じゃあ、先生が罰を言うから実行するんだぞー? 武蔵在中の某剣神君は迷わず廊下で自分の好きな変態行為をやりなさい。そしてP.A.Oda在中の小物君は先輩のパシリをやりなさい。以上だよーー!』

「シュ、シュウ君! 何でじりじりと私のむ、胸を睨んで近寄ってくるんですか!?」

「すまねぇ……智……でも、俺が悪いんじゃねぇ……! そう。こ
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