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フェアリーテイルに最強のハンターがきたようです
第8章 冥府の門編
第34話 vs九鬼門
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アレンは、失われていた意識を取り戻すように目をゆっくりと開いた。いつもよりも視界が狭い。右側の視界がやけに暗いことに気付くのと同時に、あることを思い出した。
「ああ、そうか…右目は…抉られたんだったな…」
小さく呟きながら、右目のあった場所に痛みを感じる。それを感じ取ると、身体全体に鈍痛のような痛みが響く。
「どうやら、感覚強化は解除されたのか…あれを味わうと、通常の痛みがやけに優しく感じるな…」
そんな風に自身の感覚を嘲笑していると、目の前の鉄の扉が開かれる。キョウカが来たかと思ったが、アレンの予想とは違い、真っ白な姿をした一人の男が入ってきた。
「お前がアレン・イーグルか…なるほど、あの女が言うだけのことはあるな…」
そう呟いた男を視界に捉えたアレンは、残った左目を大きく見開く。
「ッ!この魔力…得も言われぬ力…お前、何者だ…」
この感覚は、アクノロギアの時に感じたものと似ていた。自分と同等…いや、それ以上の力を持つであろう存在との遭遇。その時に感じるプレッシャーのようなものであった。
「そうだな…貴様と同じ、異界のものとでも言っておこうか」
男の言葉に、アレンは更なる衝撃を受ける。
「異界…お前も別の世界から来たというのか…」
「ああ、そうだ。俺はウルキオラ。ウルキオラ・シファーだ」
アレンの言葉に、淡々と自己紹介を済ませたウルキオラは、拘束されているアレンの元へと歩み寄る。
「今から貴様に、俺の力を分けてやる」
「ッ!何のつもりだ…」
ウルキオラの発言に、アレンは驚きを隠しきれない様子で答えた。
「そうだな…口で説明するよりもこっちの方が早いな…」
ウルキオラはそう言って、自身の目を抉って見せる。
「な、なにをしているんだ…」
「黙ってみていろ…共開眼」
ウルキオラはそう言い終えると、抉り取った自身の目を握りつぶす。血がしたたり落ちると思われた目玉は、光の粒となって空中を四散する。それと同時に、アレンの脳内にあらゆる映像と情報が走馬灯のように流れ込む。
ウルキオラのいた世界について、ウルキオラの種族について、この世界に来た経緯…それらを飲み込んだアレンは、ゆっくりと口を開く。
「なるほど…お前もあの女神に呼ばれてこの世界に来たというわけか…」
「ああ、だが、お前と違い、俺は一度死んだ上でこの世界に来たがな…」
「…それで、俺にその虚とかいう力を与えて、一体どうしようってんだ?」
アレンは、疲弊した身体ではあったが、それでも畏怖を込めた言葉でウルキオラに言い放つ。
「別に意味はない。しいて言えば、俺の興味本意だ…。本来なら虚に対して耐性のない人間でも、俺と同等の強者であればどのような結果になるのか…とな」
ウルキオラはそう言って、腰に刺した刀を取り出す。
「これは斬魄刀と言ってな…。俺の力の核を
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