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少女は 見えない糸だけをたよりに
12-3

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 冬の兆しが見えたころ、学生さんも少しずつ増えてきていた。うちのお店も、少しだけだが売りゆきが戻ってきていた。木屋町のお店は、ずーと好調だったのだけど、寒い日には、客足が少し落ちてきていた。

 巧は、あれ以来、社会人になったらとこが借りなきゃなんないからと、バイトの時間を延長していたので、私達はあんまり会う機会が無くなってきていた。

 お姉ちゃんが、フランスの洋服デザイナーと組んで、着物風のドレスを売り出すからと、そっちのほうにかかりっきりになって、私に二つのお店の経理から仕入れの交渉などを一切のことを押し付けてきたので、私は夜もそのことばっかりで、休みの日も仕入れ先の野菜農家さんのところに行ったりで、あんまり、巧のことも想っている暇もなかったのだ。

「どう、なんとかやっているみたいね お店のこと」久々にお姉ちゃんとお風呂に誘われたとき、聞だよた。

「まぁ なんとか でも、大変なんだよー 初めてのことばっかりなんだからー」

「そりゃー大変だろうけど、香波には良い経験になるよ」

「そんな 簡単に言うけどさー・・」

「忙しくて 彼とは会えない?」

「うん 会えない もっとも、彼もバイトばっかりでー」

「そう でも、あんまり会っていても・・すること考えちゃうからね それも、大事なんだけど」

「なによ するって そんなのー 私・・」

「隠さなくってもいいじゃぁない わかるんだから なんとなく、雰囲気で 彼と あれからもしてるんでしょ?」

「・・・やだー お姉ちゃん・・ したよ・・ 一度だけ」

「そーだよね 私 初めての時は香波に いろいろと教えてもらおうっと」

「だからー 私 そんなに してないって・・」 
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