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少女は 見えない糸だけをたよりに
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もビシャビシャ。そして、あの場所にも行ってみた。変わらない。あの時、バクが来てくれなければ、今の私は居ないかも知れない。

「バク 又 来るから そん時ね」通じたのか、バクは ウワン ワンとはしゃいでいた。そして、戻ると、お父さんは、巌さんとビールを飲んでいて

「香波 今夜 部屋を用意してくれるから、ここにお世話になるぞー 予約していたホテルはキャンセルした」っと。本当は、船で戻って、シティホテルで予約していたのに・・。

 そのあと、お父さんは巌さんと意気投合してしまたのか、飲み続けていた。私は、民宿のおばさんに、着替えを借りたんだけど、もんぺみたいのしか無くて、だけど、何人か泊まっているお客さんに、配膳のお手伝いをしていたのだ。

「香波ちゃん 去年の年末にな 若い男の人が 香波ちゃんを探しているってきょたぞー 前の夏にウチに泊っちょった人じゃぁな 正月が明けてもいたかなー 仕事さがしちょるって 毎日、バクと遊んじゃった じゃけん 漁師も暇じゃろー ウチも、お客さん 少くのうなってしもたからな 赤穂のほうに行くって言っておった」

 巧さんだ。やっぱり、来てくれていたんだ。約束どおり。

 そして、夜 バクと一緒に、真っ暗な海を・・波の音だけが聞こえる そして、心なしか、夜光虫の明かりが・・巧さん・・会いたい・・

「香波ちゃん お風呂空いているから 入りなさい」と、おばさんが言ってきてくれた。お風呂上りに、部屋に行くと、お父さんが、もう、お布団の中に・・。

 私は、お布団が二つ並んでいたんだけど、くっつけて、そして、お父さんに寄り添っていった。お酒臭い。だけど、お父さんの匂いが・・する。


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