第四幕その二
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「あんたも一緒にどう?」
「わしもお寿司をだね」
「サバンナに行ったらもう帰るつもりでしょ」
「ゆっくりとね」
「時間はあるのね」
「うん、気ままな一人暮らしでね」
前ノーム王は今度は拉麺を食べています、見れば日本のラーメンとはまた違う感じの麺です。それを食べています。
「それでだよ」
「そうよね、だったらね」
「わしもなんだ」
「一緒にどう?」
「お寿司を食べに行くか」
「そうしたらどうかしら」
「いいのかな」
前ノーム王は尋ね返しました。
「そうしても」
「オズの国では遠慮は駄目でしょ」
ビリーナは即座に答えました。
「そちらの都合がいいのならね」
「遠慮はしないでだね」
「そう、一緒にね」
まさにというのです。
「行きましょう」
「それではね」
「そしてね」
ビリーナはさらに言いました。
「旅もお寿司も一緒に楽しみましょう」
「その申し出嬉しいよ」
前ノーム王は笑顔で応えました。
「とてもね、しかしわしはね」
「昔はっていうのね」
「前のわしのことは聞いているよ」
ノーム王だった時、そしてとても悪い心を持っていた時のことをです。
「君達には随分と迷惑をかけたね」
「あら、じゃあ今のあんたは迷惑をかけるのかしら」
「とんでもない」
前ノーム王はビリーナに即座に答えました。
「今のわしにそんな考えはないよ」
「そうよね」
「全くね、美味いものと旅を楽しむ」
そうするというのです。
「ただそれだけだよ」
「そうよね」
「オズの世界を征服するなんて」
そうしたことはというのです。
「もう全くだよ」
「考えていないわね」
「そんなことをしても」
それこそという返事でした。
「何か意味があるのかな」
「正直ないわね」
「もう王様の暗いにも興味はないし」
ノーム族のそちらにもです。
「ノームの皆とも仲良くしているし」
「カリフ王ともよね」
「今では親友だよ」
そうなっているというのです。
「そしてだよ」
「そのうえでよね」
「今はオズの国に宝石で造った家に住んで」
そうしてというのです。
「宝石を見て集めて食べて飲んでね」
「旅をして」
「そうして楽しんでいるよ」
「今のあんたはそうね」
「そう、だからね」
ビリーナにオムライスを食べつつお話しました。
「わしはもうそんな考えはないしね」
「そんなこともしないわね」
「全くね」
そうだというのです。
「本当にね」
「そうでしょ、だったらね」
「君達の旅に同行してもいいんだね」
「旅は楽しくよ」
こうも言うビリーナでした。
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