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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
最終話 温もりその二

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「では」
「この一年ですね」
「満ち足りた年にして下さい」
「そうなる様にします」
 僕は畑中さんに笑顔で応えた。
「去年以上に」
「去年よりもいい年にですね」
「なる様にします」
「その意気です、では」
「今年も」
「励まれて下さい」 
 こう言ってくれた、そしてだった。
 僕は食堂を後にした、そして自分の部屋に戻ろうとしたがここで香織さんが来て僕に声をかけてきた。
「お外出ない?」
「今から?」
「ええ、ちょっと涼まない?」
 こう僕に言ってきた。
「お酒飲んでね」
「ちょっと暑いね」
「だからね」
「お外に出てだね」
「そうしない?」
「それじゃあね」 
 僕もかなり飲んで暑くなっていた、それで香織さんに応えた。
「これからね」
「お外に出てお話もね」
 こちらもというのだ。
「しましょう」
「それじゃあね」 
 僕も頷いた、そしてだった。
 二人でお庭に出た、夜のお庭は灯りに照らされている。僕達はその中に出てそこで涼みながら話した。
「去年一年色々あったわね」
「本当にね」
 僕は香織さんのその言葉に頷いた。
「あったね、もうね」
「八条荘にね」
「皆集まってね」
「義和は特にでしょ」
「気付いたら親父はいなくなっていて」
 そうしてだ。
「お家もなくなって」
「それで八条荘に入ったのよね」
「うん、畑中さんが来られて」
 そうしてだ。
「管理人になってね」
「そこに皆がどんどん来て」
「それからも」
 今振り返るとだ。
「何かとね」
「あったわね」
「そうだったよ」
 本当にだ。
「嵐みたいにね」
「嵐ね」
「けれど楽しかったよ」
 今振り返るとだ。
「嵐は嵐でも」
「楽しい嵐ね」
「そうだったよ」
 そうした一年だった。
「これまでね」
「そうだったのね」
「その中で皆に会って」
 八条荘の皆にだ。
「その中でも特に香織さんとね」
「私となの」
「会って」
 そうしてだ。
「こうしてね」
「一緒になのね」
「いられる様になって」
 そうなってだ。
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