第三章
[8]前話
エイミーに自分達がどうしているか話した、その話を聞き終えてエイミーは大きく頷いた。だがそれもだった。
夫婦はそお彼女にどうかという顔で述べた。
「ですが」
「その娘は目が見えないですね」
「その娘を育てている方が」
「かなり難しいんじゃないですか？」
「我々の子は目が見えますから」
「それで」
「いえ、学問的にです」
その観点からとだ。エイミーは答えた。
「お聞きしたくて」
「だからですか」
「こちらまで来られましたか」
「そして素晴らしいお話を聞かせてもらいました」
二人にこうも言うのだった。
「有り難うございます」
「そう言ってくれるなら」
「私達も」
「こっちは学問は詳しくないですが」
「お役に立てるのでしたら」
「有り難うございます、この娘についてもです」
大人しくしているクローディアも見て話した。
「これからも」
「育てていかれますか」
「そうされるんですね」
「目は見えないですが」
それでもというのだ。
「命でしかも必死に生きていますから」
「だからですか」
「これからもですか」
「そうしていきます」
こう言ってだった。
エイミーは二人と栗鼠の飼育についてさらに話してそれからクローディアを連れて帰った、彼等が帰ってからだった。
夫は妻に悪栗鼠を見ながら話した。
「若しこいつが目が見えなくなったりしても」
「これからもね」
「育てていこうな」
「ええ、折角一緒になった家族だから」
「それだとな」
「ずっとね」
夫婦で笑顔で話した、そしてだった。
家族で悪栗鼠と暮らしていった、やんちゃな彼との暮らしはとても楽しいもので彼等はいつも笑顔でいられた。
人に懐く栗鼠 完
２０２１・７・２０
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