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モンスターハンター 〜故郷なきクルセイダー〜
特別編 追憶の百竜夜行 其の十一
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 スリンガーをはじめとする、新大陸古龍調査団ならではの装備を携行している彼の名は、ディード。2期団に所属していた元ハンターに師事していた彼は、師からその装備を譲り受けているのだ。

「ディード……あなたも来てたのね」
「あんな手紙寄越されて、断るような奴なんて俺達の中にはいないだろう? 仲間外れはごめんだからね」

 デスギアシリーズの防具で全てを覆い隠すディードは、エルネアに不敵な笑みを向けている。「仲間外れは嫌だから」と言ってはいるが、例え他の同期達が断っていたとしても、彼は必ず引き受けていた。引き受けねばならない、理由があるのだ。

 ――かつて。飢饉により困窮すると同時に、モンスターの被害を受けるも報酬を用意できず、依頼が出せないまま壊滅した村があった。
 その村でただ1人生き延びた子供は、誓ったのである。このような悲劇を味わうのは、自分が最後でなければならない。希望に縋る資格もなく、ただ滅びを待つだけの運命など、受け入れてはならないと。

「でも、ベルナ村からここまで来る移動費も馬鹿にはならなかったでしょう……?」
「ちょうど最近、『格安キャンペーン中』だったのさ。旅費も込みでの報酬なんて、俺にとっちゃあ高すぎるくらいだね!」

 ギルドを通さずに格安で依頼を受ける。そのような行為を水面下で繰り返している彼の「格安キャンペーン」も、己が味わってきた悲劇故のものであった。
 スリンガーからクラッチクローを飛ばした彼は、その爪でジンオウガを捉えると一瞬で取り付き。「格安」に反したハイクオリティな仕事を実行するべく、背中の得物を引き抜いていく。

「師匠譲りの、龍属性には良く効く刃だ。……遠慮なく、たっぷり味わえ」

 柔らかな口調でありながらも、冷たい声色で。ディードはそう呟き、デスピアダドIの斧モードを振り下ろしていく。
 垂直に振り抜かれた刃は、ジンオウガの巨躯を真っ直ぐに切り裂き。ディードの全身に、その返り血を浴びせていた。

「おぉ……おおッ!」

 さらに、着地しながら無軌道にその刃を振り回し、幾度となく雷狼竜の肉体に刃を沈め。剣モードへと変形させた瞬間、軽やかに地を蹴り飛天連撃を見舞う。
 最後に放った渾身の属性解放突きは、凄まじい爆音と共にジンオウガの巨体を横転させ、その威力を雄弁に物語っていた。

「すごい……疾いだけじゃない、一撃一撃が重い……!」
「イスミ、しっかりしろ! この程度で参る君じゃないだろッ!」

 そんな怒涛の猛攻にエルネアが息を呑む頃には、すでにディードはイスミの身体を抱え、ジンオウガから距離を取っていた。手際良く回復薬を飲ませたのは、その直後である。

「……!? ディ、ディード! あたしなんかに構ってる場合かいっ!?」
「それだけ騒げるならもう大丈夫
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