暁 〜小説投稿サイト〜
じゃじゃ馬ストレート
1話 名探偵!?
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る。

「ううん。ほんとごめんね」

 時間もギリギリだし、早くお花積みに行かないと。

「ねえ、もしかして野球経験者?」

 そう私を呼び止めたのは金髪ボブカットツーサイドアップの女の子。もう一人の金髪ツインテールの女の子と顔が似ている。双子かな?

「え?そうだけど、何で分かったの?」

 この子とは初対面なはず。もしかしてどこかの大会で会ったとか?

「さっき落ちたの拾ってた時、右手は薬指と小指が丸まってたけど、左手は人差し指から小指まで揃ってたから、右手でボールを握って左手にグローブ着けてた癖かなって」
「名探偵!?」

 え?それだけ野球経験者って分かったの!?凄い!陽美ポイントあげちゃおう!

「大袈裟だよ〜。ただ野球が好きなだけ。ちなみにポジションは?」
「ピッチャーだったよ。主にクローザー」

 ??????そう、ピッチャーだった(・・・)んだ。

「お手々見せて」

 名探偵が両手を出して言った。

「決め球はフォークかな?凄く投げ込んでた跡があるけど、最近は投げてない?」

 途中から不思議そうな表情に変わる。やっぱりこの子は名探偵だ。手を見ただけでそこまで分かるんだ。

「??????野球は中学でやめたんだ」

 ――ちょっとは捕る方の事考えてよ!!

 思い出すのはかつてキャッチャーに言われた言葉。そして、不合格の通知書??????。

「あ、そう言えば自己紹介まだだったよね。私は南 陽美(みなみ はるみ)

 私は暗い記憶を振り払うかのように話題を変えた。

 三人の名前は茶髪の子がヨミちゃん、ボブカットツーサイドアップの子か芳乃ちゃん、ツインテールの子が息吹ちゃんだ。そして、やつり芳乃ちゃんと息吹ちゃんは双子だった。

「ところで陽美は用事があったんじゃないか?」

 息吹ちゃんがそう私に指摘する。

「あ、そうだった!トイレ!??????
「入学おめでとう。席について」
??????あ」

 桜さん、どうやら今日は上手くいかない日みたいです。
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