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慎重な対応
第六章

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「それで今の時点でそう言うなら」
「そうしてくるな」
「はい、ですから僕も」
「逃げるか」
「そうします」 
 奥保もこう言ってだった、三人はそれぞれ転職して社を去った。その間にも事態はより悪化していき。
 会社の業績も評判も右肩下がりどころか暴落していった、重役達はもうどうにもならなくなった時点で記者会見を開き謝罪し。
 奥保の言った通りに社員達に責任を押し付けた、だがそれでもうどうにもなる筈がなく会社は遂にだった。
 倒産した、奥保はこの状況を見て池上と会って話をした。
「逃げてよかったですね」
「そうだな」 
 池上は奥保のその言葉に頷いた。
「若し逃げないとな」
「僕達も巻き込まれていて」
「今頃路頭に迷っていたよ」
「そうでしたね」
「ああして上が何もしないと」 
 危機を見てもというのだ。
「会社は潰れる」
「どんな大企業でもですね」
「あの会社も大企業だったな」
「その分野ではトップで」
「日本で誰もが知っていた」
「そんな企業でしたけれどね」
「馬鹿な経営をすると」
 その時はというと。
「ああしてだよ」
「簡単に潰れますね」
「何か慎重に対応を検討するだ」
「その実何もしない、ですね」
「事態が明るみに出るまで何もしないで」
「そしてそれが世間にわかって大変なことになって」
「それでまだ言う様なら」
 身長に対応を検討する、とだ。
「ああなって当然だよ」
「そうですね」
「そしてそのツケを社員に支払わせるんだ」
「余計に酷いですね」
「今会社の重役連中は大変らしいよ」
 池上は奥保に話した。
「背任罪やら何やら。横領もしていたらしくて」
「腐ってたんですね」
「そうみたいだね」
「だからですか」
「刑事責任も問われそうだよ」
「それだけ腐った連中だからですね」
「何もしなかったんだよ」
 会社の危機にというのだ。
「大企業だってことに胡座をかいていたんだよ」
「それでああなったんですね」
「そういうことだね」
「本当に馬鹿な連中ですね」
「そうだね、それで君は今の仕事は」
「はい、スーパーで働いてますけれど」
 奥保はすぐに答えた。
「順調です」
「やっていけてるんだね」
「あの会社にいた時よりずっと」
「それは何よりだよ、僕は繁華街で料理店を幾つか持ってるグループで経理をしているけれど」
 池上は自分のことも話した。
「随分といいよ」
「飲食関係は大変でしょ」
「ああ、ホワイトだから」
 そうした企業だというのだ。
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