暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
Mission:9 阿修羅
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頭を掻きながら現れたのは、ハンターベースの整備班のチーフメカニックであるダグラスである。

「ダグラスさん、どうでしたか?アクセルが保護した彼の容態は…?」

「ん?なあに、もう大丈夫だアイリス。何てったってこっちには天才的工学博士のゲイト博士がいるんだからな」

少しして、休憩室に入ってきたゲイトもダグラスの言葉が聞こえていたのか苦笑を浮かべながら自販機にクレジットデータを入力して、昼食代わりのコーヒーとハンバーガーを購入する。

「おいおいダグラス。あまり担がないでくれよ。それにしても驚いたな…」

購入したばかりのハンバーガーを口にし、コーヒーを啜りながらゲイトは呟く。

「何がですか?」

ゲイトの呟きが聞こえていたパレットが疑問符を浮かべながらゲイトに尋ねる。

「ああ、彼を修理してみて分かったんだけど、ギガンティス製のレプリロイドの思考回路の思考パターンは正に人間そのものだね。」

「それってもしかして…」

「ああ、エックスや元人間のルインみたいな思考回路を持つレプリロイドが造られているんだよ。ギガンティスでは、思考パターンが人間そのものだから純粋なイレギュラーも誕生しかねないね」

「うひゃあ…それってエックスさん達みたいなレプリロイドがギガンティスにはたくさんいるってことですか?」

「まあ、簡単に言えばそうなるね、いずれにしても、ギガンティスのレプリロイドは僕達よりもエックス達や人間に近い存在だということだよ。彼らの人間的思考回路が、今回の反乱の引き金になったのは間違いないと思う」

「そう…」

「そうそう、エイリア。彼の身元は分かったかい?」

「ごめんなさい、まだ分かっていないの。IDタグかDNAコアがあれば簡単に割り出せるんだけど…」

「IDタグはまだしもDNAコアまで抜き取られているなんて…これはどう考えても犯罪ですよ」

ここに転送された時の状態を思い出したアイリスが苦い表情を浮かべる。

「ああ、ギガンティスでは何かが起こっている。厄介なことにならなければいいけどね」

ハンバーガーを食べ終え、コーヒーを飲み干すとゲイトは立ち上がる。

「さて、僕は少し仮眠を取るとするよ。身元が割り出せたら教えて欲しい」

「分かったわ」

ゲイトはゴミを捨てると、仮眠を取るために自室に戻るのであった。
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