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手かざしをする猫
第一章
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                手かざしをする猫 
 シエナは十三歳の雌猫である、白い毛だが背中と顔が黒く特に顔の真ん中が長方形に白くなっているのが特徴的だ。
 かつては飼い主がいたがその飼い主が世を去って今は保護センターにいる、それで保護センターに猫を探している人が来ると。
 修養されているケースのガラス越しに前足を出した、スタッフの人達は彼女のその動きを見て言った。
「手かざししていますな」
「またそうしてますね」
「まるで飼って欲しいって言ってるみたいな」
「そう頼んでるみたいな」
「ずっと一緒にいたから」
 飼い主と、というのだ。
「家族を求めているんですね」
「十三歳になるまで」
「十三歳っていったら人間だと六十八歳で」
「もうお婆さんで」
 それでというのだ。
「それまでずっと人といたから」
「人間慣れしていて」
「今も家族を求めて」
「それでああしてるんですね」
「ですが十三歳のお婆さんですから」
 このことを心配して言う声が出た。
「貰い手が出ないですね」
「どうしても老猫はそうなりますね」
「誰か見付かって欲しいですが」
「どうなんでしょうか」
 スタッフの人達はシエナ里親になろうとして来た人にいつも右の前足を出して手かざしをしている様にしている彼女を見て難しくとも良縁が来ることを願っていた。
 そうした日々が続く中でだった。
 テリー=ホーク、きりっとした精悍な顔立ちで金髪を長く伸ばし後ろで束ね青い目を持つ百八十二センチの逞しい身体を持つ彼がセンターに来た。職業は港の倉庫管理をしていてマーシャルアーツの大会で優勝経験もあるとのことだ。
 その彼がセンターに入ってすぐにだった。
 ケースの中にいるシエナに前足を出された、それでセンターの人達に言った。
「この猫俺を気に入ったのか」
「この娘いつもこうするんです」
「里親を探している人が来たら」
「ずっと飼われていて飼い主さんと死に別れてここに来てから」
「新しい家族を求めてです」
「そうしています」
「そうか、じゃあこの娘にするな」
 テリーはスタッフの人達に笑顔で言った。
「入ってすぐに目に入ったしな、手かざしされて印象に残ったし」
「そうしてくれますか」
「十三歳でもいいですか」
「お婆さん猫でも」
「いいさ、じゃあ俺の家に来いよ」
 笑顔でシエナに行ってだった。
 テリーは彼女を連れて家に帰った、そうして一緒に住んでいて街で日本の格闘技である骨法の同情を経営している弟のアンディに言った。
「この娘にしたよ」
「そうなんだね、あれっ」
 アンディは自分が前に来ると右の前足を上に出した猫を見て言った。
「この猫僕に手かざししたよ」
「何かセンターにいた時に人が来るとこうしていたらしいんだよ」

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