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日本国召喚〜Country survival〜
邂逅編
第7話 終戦、ロデニウス戦役
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西暦2029年/中央暦1639年5月4日 ロウリア王国北部海域 ロディフィル海上

 ロウリア王国の北部に広がるロディフィル海を、十数隻の艦船が20ノットの速力で南へ進む。

「ポート・ハークに到達するまで、あと1時間30分です。なお敵哨戒騎は確認されず」

 海上自衛隊第2護衛隊群旗艦「いぶき」の戦闘指揮所(CIC)で、レーダー士が艦隊司令の涌井啓治海将補と艦長の秋津に報告してくる。涌井はその報告を聞きながら秋津に顔を向けた。

「どうやら相手は、こちらの北からの接近に全く気付いていない様だな」

「ええ。それに衛星画像から確認しても、守備艦隊も殆どいない模様です。恐らく先月25日に連合艦隊が会敵した艦隊が全てなのでしょう」

「殆ど博打だな。だが積極的攻勢は決して間違ってはいないからな。ともかく、さっさと制圧する事としよう。航空隊、直ちに発艦せよ!敵はレーダーを持っていないが、それに代わる探知手段を有している可能性が高い!精密爆撃による敵飛行場の無力化と敵海軍施設の機能停止を優先的に実施し、その上で上陸部隊の支援を行う!」

 涌井の指示が下り、「いぶき」の甲板上に駐機していた〈F-35JB〉が艦首先端から艦尾方向へ150メートルの位置に移動し、機首を艦首方向へ向ける。
 リフトファンから取り込んだ空気を胴体下左右のロールポストへ送り込み、かつ可変ノズルを斜め45度の角度にして甲板へジェット気流と高圧空気を叩き込む事により、〈F-35JB〉は僅か150メートルの滑走距離で離陸する事が出来る。そしてその能力は全長264メートルと海自護衛艦最長ながらカタパルトを装備していない「いぶき」にとって、空母としての存在意義を持つに十分な能力を与えていた。

『「いぶき」よりスパロー1、発艦を許可する』

『了解。スパロー1、出る!』

 後方に立てられたブラスト・ディフレクターにジェットを叩き付け、1機目の〈F-35JB〉は150メートルもの距離を時速200km超の速度で走り抜け、艦首先端から30メートル地点までの間にかけて14度もの勾配が付けられているスキージャンプ型の艦首を駆け上がる。
 そうして時速250km超の速度で甲板から飛び出した〈F-35JB〉は、大きく旋回しながら艦隊上空に舞い上がり、続いて発艦した機と空中で編隊を組み始める。
 15分後、上空に12機の〈F-35JB〉が展開し、時速1000kmの巡航速度で南下し始める。全機胴体内のウェポンベイに空対空ミサイルと誘導爆弾を備えており、まずポート・ハークの海軍司令部と思しき施設に誘導爆弾を叩き込んで沈黙させ、その上で敵航空戦力を排除しつつ、ここから南に2km離れた位置にある首都ジン・ハークへ突入。都内の防御拠点を空爆で破壊し、中心部の戦意をくじくのがこの部
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