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ソードアート・オンライン?もう一人の英雄?
八話 アクの怒り
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次の日――
アクが寝坊したのもあって、九時に最前線の七十四層に着く予定だったんだけど、ほんと色々あって九時十分過ぎにバタバタしながらようやく七十四層に行くと
「ソロのキリトとKoBメンバーがデュエルだとよ!!」
とギャラリーっぽい人が一人が大声で叫ぶと、大勢の人たちがムラムラと集まって来た。
「…………何やってんの。キリト」
アクがボソッと呟く。(もちフード被り済み)
「さぁ。どうせ、KoBだからアスナ系問題じゃない?」
と言いながら僕は人混みの間からキリトの相手をちらっと見る。
「げっ」
思わず僕は言ってしまう。
「………?どうしたの」
僕の反応が微妙だったからかな。アクも人混みの間からキリトの相手を見る。
「…………うわぁ」
やっぱりアクも微妙なリアクションをする。
だって、相手は
あの時アスナと言い合いしていた
クラディール君だったから。   別に君つけるほど親しくないけどね。

はいっ。クラディール君がキリトを睨んでいたフラグ回収しましたー
キリト、主人公しすぎ!美人にモテて、女の子たぶらかしている奴め。
現在、キリト君がたぶらかしている(ほらさせている)女の子、約三名。今後も増えていく方針でございます。

そう考えている間にもデュエルのカウントはどんどん進んでいく。
5、4、3、2、1、…………0
瞬く間にキリトがクラディールの両手剣を破壊する。
キリトの数あるシステム外スキル《武器破壊》
他にも主人公っぽいチートスキルとかあるけど、それはまた後ほど。

クラディールはキリトに
武器を変えてやり直すんなら付き合うけど、もういいじゃん。
的なことを言うとクラディールは
「アイ・リザイン」
と言った。別に参ったとかでもいいのに……とか言いたげそうなキリトの顔も見えた。
するとクラディールは僕等――ギャラリー――の方を向いて
「見世物じゃねぇぞ!散れ!散れ!」
と言ってから、ギャラリーたちに聞こえないくらい小さな声で
「貴様……殺す……絶対に殺すぞ…」
と言ったそうな。
実を言うと、アクがしっかりと聞いていたんだよ。
僕は
――――――貴様……――す……絶対に――すぞ…
としか聞こえませんでした。丁度殺すが聞こえませんでした。はい。
アクは聞き耳スキルも完全(コンプ)習得(リート)していてそのせいでその会話が聞こえてしまったんだよ。
とある事情で「殺す」や「死ね」っていうのも禁句のアクの前で言ってしまうとどうなるか。
こうなってしまうんだ。

「……簡単に殺すとか言うな!」
普段あまり大声を出さないアクが大声を出した。そして、顔は怒りに燃え、転移前広場にアクの怒声が響き渡る。
いきなり後ろから怒声が聞こえたから、ギャラリーたちはご丁寧に道を開けてくれた。

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