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オズのケーキ
第二幕その一
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              第二幕  バイキングの渡し守
 クッキー達はクマセンターに向かっています、その途中でリンキティンク王は左手に見えている山を見てこんなことを言いました。
「あの山に登ってみたいのう」
「山登りですか?」
「うむ、ふと思ったが」
 こう王子に答えるのでした。
「どうであろうか」
「僕は別にいいですが」
 それでもとです、王子はリンキティンク王に答えました。
「カエルマンさんとクッキー嬢は」
「私もいいですぞ」
 カエルマンは笑って答えました。
「山登りも」
「そうですか」
「山登りも楽しみの一つですから」
「だからですね」
「今から登りましょう」
「私もです」
 クッキーも笑顔で答えます。
「山に登りましょう」
「うむ、では皆でな」
 まさにとです、リンキティンク王は言ってでした。
 黄色い煉瓦の道を外れて山の方に向かいました、そうして山に入ると山は様々な種類の木カドリングの赤い葉の木々に覆われていました。
 勿論その下にある草花も赤いです、その赤い山の中でクッキーはこんなことを言いました。
「そういえば山に登ることは」
「最近なかったね」
「そうですよね」
 カエルマンにも応えます。
「村にいて」
「旅自体に出ていなくてね」
「私達の村の近くには山がないので」
 その為にというのです。
「どうしても」
「そこは仕方ないね」
「そうですね、本当に」
「うん、けれど旅に出てね」
「こうして山も登れますね」
「そうだね」
 見ればカエルマンも上機嫌です、そしてお二人以上にです。
 リンキティンク王は上機嫌です、それで一行の先頭に立ってうきうきとステップを踏む様に前に進みつつ言うのでした。
「ほっほっほ、歌いたくなるわ」
「山登りをしてですか」
「そうもなってきたわ」
「では歌われますか?」
 クッキーはそのリンキティンク王に尋ねました。
「これから」
「そうするぞ」
 こう言って陽気な山登りの歌を即興で作って歌うのでした、作詞だけでなく作曲もして歌い終わってからです。
 リンキティンク王は自分のスマートフォンを出して言いました。
「録音したぞ」
「そうですか」
「後はこれにわしのダンスの動画を入れてな」
「アップされますか」
「うむ、今度の曲も人気じゃぞ」
「何ていいますか」
 クッキーはスマホを手に笑っているリンキティンク王を見て思うのでした。
「王様は昔から音楽がお好きでしたが」
「大好きであるぞ」
「最近はスマートフォンも使われてですね」
「この通りな」
「動画としてあげられていますか」
「ダンスも加えてな」
 そのうえでというのです。
「そうして楽しんでおる」
「そうですね」
「CDも出しておるが」

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