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MOONDREAMER:第二章〜
第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第37話 外界っ子バトル:中編
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 勇美と東風谷早苗の弾幕勝負。その最中、勇美は石凝姥命と天照大神と最後に住吉三神の力を借りたのだった。
「よし、今回もうまくいった! 住吉三神でうまくいかなかったら、ネプチューン様で代用しようと思っていた所だったけど、問題なかったようね」
「勇美さん、一体何をする気ですか?」
「まあ見ていて下さいって」
 勇美は力強い物言いを早苗に向けた。そして、メインディッシュのスペル宣言とあいなる。
「【水鏡「ミラーオブライト」】♪」
 その宣言後、勇美の隣に大鏡の姿と化したマックスが現れたのだ。
 しかし、今回は全体的に青い色の雰囲気を醸し出している。そして、鏡の周りの甲殻類を思わせるような飾りの数々が禍々しくその存在を主張しているのだった。
「……何か不気味な鏡ですね」
 早苗はその産物に対する感想を言った。それがこの「ミラーオブライト」の全容を的確に示すものとなっている。
「それで、その鏡で何をするのですか?」
「『儀式』ですよ♪」
「儀式?」
 得意気に言う勇美に、早苗は首を傾げた。
「? 勇美、貴方は私の力で神の力を借りているのだから、そんな事は必要ないはずよ、一体……?」
 依姫には本来供物や神事等の儀式が必要な神降ろしを、その才能と鍛錬により何の準備もなく行えるのだ。
 だから、依姫の管轄内で神の力を借りる事が出来るようになった勇美に、神前の儀式は必要ない筈であるのだ。故に依姫の疑問は尽きる事はなかったのだった。
「では儀式を始めますよ」
 そう言って勇美は懐から何かを取り出した。
「おにぎり……?」
 その光景を見ていた早苗の指摘通りの物、それ以上でも以下でもない、ご飯を握り固形に集めた産物、英語ではライスボールという、おにぎりそのものであった。
「さあ、マッく〜ん。お供え物の時間だよ〜」
 そう言って勇美は化け物鏡と化した自分の分身の前におにぎりを置いたのだった。
 その光景を呆気に取られながら見ていた早苗だが、漸く言葉を紡ぎ出す事に成功した。
「……勇美さん、何してるんですか?」
「何って、儀式ですよ」
 悪びれもせず、勇美はそうのたまった。
 そこへ、口出ししまいと決めていた依姫が言葉を発する。
「そんな儀式がありますか? 儀式っていうのはもっと複雑でしてね……」
 苦労して神降ろしの力を手に入れた依姫だからこそ、本来の神降ろしの難儀さはよく分かっているのだ。故に今回突っ込みを入れずには入られなかったのだった。
 それは、神として神事をその身に受ける神奈子とて同じ意見だったようである。
「……勇美、それではまるでペットの餌付けだぞ」
 だが、神の使いと神自身の猛抗議を受けても勇美は譲れないものがあるのだ。
「依姫さん、神奈子様。いくらあなた方でも、これは私が必死になって考えた儀式です
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