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Fate/WizarDragonknight
コエムシ
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は奥から二番目、その隣が可奈美の部屋だった。

「それじゃ、おやすみ」
「うん。おやすみなさい」

 ハルトが自室のドアを開けながら言う。
 可奈美が細めで通り過ぎた後で部屋を潜り、

『よう。おかえり。松菜ハルト』

 不信な生物に、疲れが吹き飛ぶ。

「誰だ?」

 ハルトの鋭い声に、可奈美も慌ててハルトの部屋にやってくる。その時警戒のために御刀、千鳥を携えていた。

「なに……あれ……? ハルトさん、あんな部屋にいた?」
「いないよ! あんな悪趣味な奴!」
『おいゴラァ! 人の見かけを悪趣味とは失礼な奴らだな!』

 その不信生物は、ぷんすかと跳ねながら怒鳴る。
 大きさは、キュウべえとおおよそ同じくらい。危険と感じて近づくガルーダと比較すると、ガルーダの二倍くらいの大きさだった。
 某夢の国のネズミの耳のような頭と、その下には適当なイラストレーターがデザインしたような小さな四肢。ニタリとギザギザな歯を見せた笑みと、これまた有名な電気ネズミのような頬をしている。頬以外は白一色のその生物は、ガルーダを無視してハルトに近寄ってくる。

『ったくよぉ。テメエは折角お帰りを言ってくれた奴をまず警戒すんのかよ。まずはただいまを言うところじゃねえのかよええ? テメエの親はそんなことも教えてくれなかったのかよ?』
「少なくとも、見慣れない変な生き物に最初から愛想よくしろとは教えてもらってないね。俺の名前を知ってるみたいだけど、何者?」
『はっ!』

 不信生物は吐き捨てる。天井近くへ浮かび上がり、

『自己紹介しねえと挨拶すらしねえのか? ケッ! 今時の若者はなってねえな!』
「……それで、誰なの? 貴方は」

 可奈美も警戒の色を示す。すると不信生物は、可奈美にぐいっと顔を近づける。

『うるせえよ衛藤可奈美。先輩から聞いたぜ。『大切な人を取り戻す〜』とか言っておきながら、全然聖杯戦争にやる気がねえみてえじゃねえか』

 聖杯戦争。その名前を聞いた途端、ハルトはコネクトからウィザーソードガンを掴み、可奈美は御刀の抜刀の構えを取る。

『おうおう。面白えくらいに警戒してくれんな』
「お前……キュウべえの関係者か?」
『ああ。コエムシってんだ。よろしくな』

 コエムシ。そんな奇妙な名前の生物は、けらけらと笑い声をあげる。

『先輩から、自衛くらいしか戦わねえ腰抜けがいるって聞いてな。活入れに来た』
「……余計なことを……」
『ケケケ……』

 コエムシがせせら笑うと、その背後の景色が揺らめく。

「な、何だ?」

 普段、外の景色が見える部屋。そこに出現したのは、銀色の壁。
 震える光が、まるでオーロラのようだった。
 そんな摩訶不思議なオーロラをバックに、
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