暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生の競馬
第二幕その三

[8]前話 [2]次話
「馬は違うからね」
「厩舎と餌が必要で」
 それでと言ったのはポリネシアでした。
「日本だとそうした場所がある学校となると」
「高校、都会だともう殆どないね」
「街だと仕方ないね」
 オシツオサレツは二つの頭でお話しました。
「グラウンドの確保自体にも苦労してるから」
「それが馬ともなると」
「このことは欧州でも同じだしね」
 ジップは自分達の故郷のことをここで思い出しました。
「イギリスにしても」
「農村とかならともかく」
 そうした場所の学校ならとです、ダブダブは言いました。
「そこは仕方ないかな」
「今の日本は都会に人が沢山いて」
 最後に老馬が言葉を出しました。
「それで学校もそこに集中しているからね」
「この八条学園はかなり広い敷地でね」
 先生はその皆にお話しました。
「それで大学に農学部もあるね」
「そこで沢山の家畜もいてね」
「馬もいるから」
「それで高等部も乗馬が出来るのね」
「乗馬が出来る場所もあるし」
「ここは特別だよ」
 八条学園はというのです。
「高等部も」
「そうよね」
「この学園ならではね」
「普通の学校だとね」
「乗馬なんて出来ないね」
「日本では特に」
「日本は島国で山も多くて」
 また日本の地形のお話になりました。
「今は特に都市部に人口が集中しているから」
「こと乗馬になると」
「場所もないし」
「お馬さん達を飼うのも大変で」
「それでだね」
「乗馬部がある高校は極めて稀」
「そうなってるわね」
「そうだよ、この学園以外には」
 それこそというのです。
「そうそうないよ」
「農業高校でもだね」
 王子が言ってきました。
「少ないね」
「とにかく場所が必要だからね」
「そうだよね」
「それに施設もね」
 馬を飼うそこがというのです。
「飼育も大変だし」
「馬は生きているしね」
「乗馬は大変だよ」
「特に学校の部活となると」
「本当にね、ただこの学園の高等部は」
 またお話する先生でした。
「本当に特別だよ」
「そうだね」
「そう、そしてね」
 さらにお話する先生でした。
「僕は何かね」
「あっ、乗馬部に興味を持ったのかな」
「この前競馬をテレビで観て」
「そのことでもなんだ」
「この学園の高等部の乗馬部もね」
「どんなものかだね」
「少し観てみたくなったよ」
 こう王子に言うのでした。
「だから今日の夕方行ってみようかな」
「そうするんだ」
「高等部まで行ってね」
「それまでに論文を書くのかな」
「そうするよ」
 実際にという返事でした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ