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【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第1章 これから始まる物語
第8話 聖女のような悪魔
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――広間のど真ん中に拳を叩きつけた!


ドガアアアアアアアアアアアアアアッッッッッ


 再び轟音が鳴り響き、地面に大きなクレーターができた。
 一連の行動に追いつけなかった堕天使たちは、陥没した地面に足をとられ転倒してしまう。
 その隙を縫うようにして、俺は急速にアーシアに接起するが、堕天使の女に遮られた。


「クソッ!お前、赤龍帝だったのか。わたしの邪魔ばかりしやがって。あの時殺しておくんだった……!!」


 よくみると、見覚えのある顔だった。
 かつて、天野夕麻と名乗り告白してきた女――レイナーレだった。


「よくもッ!おまえが、アーシアをッッ!!」 


――――体中が悲鳴を上げているが、関係ねえ。


――――こいつだけは、こいつだけは許すわけにはいかない!!


「回復能力をもつ神器は珍しいからねぇ!
だからこそ、あの女の神器を貰い受けようとおもったのにッッ!!」


激昂する俺をみて、やや落ち着きを取りなおした彼女は、嘲笑しながら話しかける。


「――原因不明の理由で、儀式は失敗。あの女も死亡してどうしようかと思ったケド。
どのみち、神器を取りだしたら死ぬわけだし、諦めるとするわ。
でも、『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』さえあれば、何も問題ないわね――」


 その後、恍惚とした表情で自らの「目的」とやらを演説する堕天使。
 要するに、神器を手に入れて、上司の気を惹きたいらしい。


――――そんなことのためにアーシアは犠牲になったのか。


 煮えたぎるような激しい怒りのなか、どこか冷静に思考する自分がいた。
 冷静な部分は、己の内の中に「力ある意思」の存在に気づく――



――――ようやく俺にきづいたか、今代の赤龍帝よ


 その一言で全てを理解した。
 コイツだと。コイツが俺に宿っている力の正体。
 『赤龍帝の籠手』の内に眠る龍の魂――――ドライグだ、と。



(ドライグ、力を貸してほしい。あの女を倒せるだけの力を)
(お安い御用だ、相棒。意識を研ぎ澄ませ――いまの相棒ならどうすればいいかわかるはずだ)
(――――ッッ!これかっ!!)


『Welsh Dragon Balance Breaker!!!』





―――どうしてこうなった!?


 兵藤一誠がまさかの禁手化(バランス・ブレイク)だと!?
 この時期になんで禁手化するんだよ。
 度肝を抜かれたボクは、あわててヴィータに連絡をとった。
 地下礼拝堂が、兵藤一誠のレイナーレに放った一撃のせいで崩落したのだから。 


(ボクたちの力も合わせれば、グレモリー眷属の戦力がすごいことになりそうだな)
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