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MOONDREAMER:第二章〜
第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第17話 十六夜再び:後編
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度があるというの?」
「そうですね、説明しないといけませんわね」
 そう言って咲夜はこの力の種明かしを始める。
「この『シンデレラマジック』は、限られた時間の中で私と、私の身に着ける物の性能を極限まで引き出す能力ですわ」
「つまり、真っ向勝負という事ね」
「そういう事ですわ」
 厄介な事になったと依姫は思った。今までの状況なら咲夜の時間操作によるトリックに合わせてクロノスの力を使い、隙を突く事が出来た。
 だが、咲夜は今時間操作を自身の強化に使っている。下手な小細工は通用しないだろう。
(時間切れを狙うか……)
 そう思いつく依姫であったが、その案はすぐに自分の中で却下される事となる。
 まず、彼女がこのスペルに限界時間がある事は言及すれど、その長さまでは言わなかったのが理由の一つである。咲夜とて、自分の能力を依姫に伝えた事により対策をされてしまった二の舞を踏みはしないだろう。
 そして、今の咲夜が制限時間まで持ちこたえる戦法を許すとは思えなかったのが二つ目の理由である。明らかにこのスペルで勝負を決めに来ているからだ。
「どうしました? どうしました? どうしました?」
 咲夜はそう何度も繰り返しながら、激しい剣撃を繰り出して来た。何度もガラスの剣と刀がぶつかり合う。
 完全に依姫が知る咲夜とはかけ離れていた。だから今までと同じ感覚で戦っていたら負けると依姫は感じるのだった。
(自分のイメージを自分で振り払っているわね)
 それは並大抵の覚悟では出来ない事だろうと依姫は考えた。誰しもそう簡単には自分の扱い慣れているスタイルを崩すのは容易ではないからだ。
 そんな彼女を目の当たりにしながら、依姫はある種の尊敬の念さえ覚えていた。
 依姫は自分のスタイルを貫き通し尽くす事を強みとしているが、今の咲夜はそれとは逆の強さがあると言えるからだ。
 だから、依姫は咲夜の心意気に応える事にしたのである。
「『クロノス』よ、今我にその強靭な得物を貸したまえ!」
 依姫は先程からその身に降ろしているクロノスに呼び掛けた。だが、それだけで終わりではなかった。
「更に『祇園様』よ、我にその膂力を貸したまえ!」
 そう、一度に二柱の神の力を借りる事にしたのだ。
 そしてクロノスに続いて、筋骨隆々の大男の神が現出して依姫に取り込まれていった。
 それにより依姫はみるみるうちに力がみなぎってきたのだ。
「見た目は変わらないんですね。筋肉モリモリマッチョウーマンにはならないんですか……」
「勇美はそんなのを見たいのかしら?」
「いいえ、止めておきます」
 と、蛇足なやり取りを勇美としつつも、依姫は目の前の相手に向き直る。
 そして、依姫の目の前に禍々しい大鎌が現れ、それを彼女は掴み身構えたのだ。
 その得物はまるで無縁塚の死神
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