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MOONDREAMER:第二章〜
第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第13話 人里の守護者との再会
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さん!」
 その声に反応して勇美は感極まって言った。
 そう。その声の主こそ今まで妹紅を始めとした者達から話題に上がっていた、上白沢慧音その人であった。
 容姿は銀のロングヘアーに青と白の服であり、胸元は少し大胆に開いている。
 しかし、断じて彼女が『見せたがり』などではない事が、彼女のキリッとした表情から伺えた。
 そして胸元以上に目を引いたのが、どうやって頭に固定されているのか分からない、まるで弁当箱のような形状の帽子であった。
「勇美か、久しぶりだな。永遠亭でも元気でやっているか?」
 そう慧音は再会を果たした勇美を労うように話しかけた。
「ええ、お陰様で」
 勇美は笑顔で答えた。
 その様子を見て慧音は安堵した。決して無理矢理言わされているのではないと心から伝わって来たからだ。
「それで、そなたが勇美の面倒を見てくれている者か」
 続いて慧音は勇美の側に立っていた依姫に対して呼び掛けた。
「はい、そうですよ」
 依姫は正直に答えた。嘘をつく必要はないし、第一この者の前ではそのようなものはナンセンスに感じられたからだ。
「かたじけないな」
 それに対して、慧音はそう返した。
「勇美が世話になっているようで何よりだ、これからも頼む」
「……」
 その慧音の言葉を聞きながら、依姫は想いを馳せていた。
 ──この者は出来る者であると。
『普通の場合』という表現は完全に適切ではないにしろ、今まで自分の元にいて大切にしていた者をかっさらう形になった相手には嫉妬や憎しみの念を抱くのが少なくはないだろう。
 だがこの慧音という者はそんな素振りを見せずに、丁寧に依姫に初対面の挨拶を行ったのだ。その事は称賛に値するだろう。
「貴方の今の振る舞いから、貴方は素晴らしい方だと感じられましたよ」
 依姫はそう慧音を褒めてみせた。
「そうか、そう言われるのは悪くない」
 そして言われた慧音の方も、満更ではない様子を見せた。
「私は綿月依姫と言います。以後お見知りおきを」
「改めて名乗らせてもらおう、私は上白沢慧音だ。人里の守護者をやっている。こちらこそこれからもよろしく頼むぞ」
 そう言って二人は互いに近付き合って、さりげなく、それでいて抜かりなく握手をしたのだった。
「うわあ〜、素敵です慧音さんも依姫さんも。まるでマジンガーとゲッターの握手シーンみたいです!」
 そこに二人の間に入った勇美は突拍子もない例えで二人の様子を喜んだ。
「何よ、そのダイナミックな例えは」
 すかさず突っ込みを入れる依姫。
「ふふっ、そなたは勇美と息もピッタリではないか」
「いや、そんな所で褒められても嬉しくないですよ」
 微笑みながら茶化すようにも振舞う慧音に対して、依姫は首を横に振る。
 そんな風にペースを慧音に握られた依姫
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